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 1.賃金の決定要素
1.賃金の決定要素  2.賃金体系の設計  3.中途採用者の賃金設計

 社長様にとって「賃金」とはどんなものでしょうか?
 回答として、「仕事をしてくれるから、それに対して支払うものである」という方が多いのではないでしょうか?

 つまり、仕事の責任や重要性、そしてその業績に対して支払う職務給であるということでしょう。
 社長さんの考え方では、賃金とは、従業員の働きや成果に対して賃金額の決定を行う「職務給=仕事給」ということになります。過去、日本企業のほとんどは、年功序列、終身雇用において年功賃金としての「生活保障」を重視した賃金決定をおこなってきました。
 しかし、現在の日本企業は、以前から作ってきた商品やサービスの単なる延長上にあるものでは、企業の存続が見えてこない非常に厳しい状況に置かれております。

 こうした状況のなかでは、アットホームで、かつ従業員の帰属意識を重視した経営方針よりも、従業員の一人ひとりの独創性や行動力を評価し、「賃金=仕事に対しての評価」という観点から賃金決定をせざるを得なくなってきました。
 これが近年叫ばれている「能力主義」人事制度の考え方のベースとなっているといえます。もちろん、頭から年功序列主義は否定できず、個々の企業の経営方針において、どちらにウェートを置いていくのか決まると思います。しかし、年功序列主義であったとしても、企業組織の活性化を図るためには、ある程度の競争原理主義は取りいれるべきでしょう。

 また、能力主義を取りいれる場合も、ある程度の「生活保障部分」は残さないと、社内に悲壮感も漂い、社員の働くことに対する精神的な安定が望めません。