法務局の地図データをネットで無料公開
1月23日から全国の登記所備付地図の電子データが、ネットによりG空間情報センターを通じて無料で一般公開されている。これまで、法務局の地図データは、地図証明書・図面証明書として法務局で写しの交付を受けるか、インターネットによりPDFデータをパソコン画面上で確認する方法(登記情報提供サービス)がとられており、いずれも有料。
登記所備付地図の電子データとは、不動産登記法の規定によって登記所に備え付けられている精度の高い「地図」と、地図が備え付けられるまでの間これに代わるものとされる精度の低い「地図に準ずる図面」(いわゆる公図)の電子データのこと。
地図や公図には、登記されている土地の位置、形状・区画や地番等が表示されている。不動産登記には、不動産の地目・地積等や権利関係が記録されているものの、登記記録だけではその土地が現地のどこに位置し、どのような形状を有しているか等が明らかにならないため、不動産取引等では地図や公図が必要となる。
従来から公開されている地図データは、地番とその周辺の土地ごとに、加工ができない状態での取得しかできなかったが、新たに公開された地図データは全国の全ての地図データを、加工できる状態でまとめて取得できるようになった。
注意したいのは、登記所が交付する地図証明書・図面証明書は法務局が地図等の内容を証明するものであるのに対し、公開される地図データには証明機能がないため、地図等の内容を証明した書面が必要な場合は、これまでどおり地図証明書・図面証明書の取得をしなければならない。
提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)