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主計局幹部が解説 22年度概算要求のポイント

 2022年度予算編成に向けた各省庁の概算要求が、8月31日に締め切られた。22年度予算編成のポイントについて、査定を行う財務省主計局の幹部に解説してもらった。
 今年の概算要求基準では、各省庁が自由に使える「裁量的経費」を前年度に比べ一律10%減らすことを求めた一方、削った3倍の額を▽グリーン化▽デジタル化▽地方活性化▽少子化克服――の4分野に充てる「特別枠」を設けた。幹部は「足元のコロナ対応に必要な経費は配分するが、アフターコロナを見据え、グリーン化やデジタル化などの成長分野にも目配りしていく」と狙いを語る。
 また、コロナ関連予算については、要求段階で予算規模を明示しない「事項要求」を認めた。幹部は「要求側は『いやいや、これはコロナです』と主張するかもしれないが、本当に意味がある事業なのかどうかを見極めたい」と話す。20年度補正予算では、国は新型コロナウイルスに対応するための「地方創生臨時交付金」を地方自治体に配ったが、巨大なイカのモニュメントの建設や花火大会の開催など、コロナとの関連に疑問符が付く事業が散見された。
 一方、別の元幹部は「当初予算をきれいに見せても、査定の緩い補正で予算を積み増せば概算要求の意味はなくなる」と指摘する。コロナ禍に見舞われた20年度は、当初予算が102兆円だったが、3回にわたって計73兆円の補正予算を組み、歳出総額は過去最大の175兆円に膨らんだ。元幹部は「補正予算は当初予算に比べて査定期間が短く、財務省のチェックが甘くなる。概算要求基準の対象は一般会計の当初予算だけで、制度が形骸化している」と話す。総選挙が迫り与党からの歳出圧力が強まる中、経済の成長と財政再建を両立させる予算をどう実現するか、財務省の手腕が試されそうだ。

提供元:エヌピー通信社

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9月2日更新

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 2022年度予算編成に向けた各省庁の概算要求が、8月31日に締め切られた。22年度予算編成のポイントについて、査定を行う財務省主計局の幹部に解説してもらった。 今年の概算要求基準では、各省庁が自由に使える「裁量的経費」を前年度に比べ一律10%減らすことを求めた一方、削った3倍の額を▽グリーン化▽デジタル化▽地方活性化▽少子化克服――の4分野に充てる「特別枠」を設けた。幹部は「足元のコロナ対応に必要な経費は配分するが、アフターコロナを見据え、グリーン化やデジタル化などの成長分野にも目配りしていく」と狙いを語る。 また、コロナ関連予算については、要求段階で予算規模を明示しない「事項要求」を認めた。幹部は「要求側は『いやいや、これはコロナです』と主張するかもしれないが、本当に意味がある事業なのかどうかを見極めたい」と話す。20年度補正予算では、国は新型コロナウイルスに対応するための「地方創生臨時交付金」を地方自治体に配ったが、巨大なイカのモニュメントの建設や花火大会の開催など、コロナとの関連に疑問符が付く事業が散見された。 一方、別の元幹部は「当初予算をきれいに見せても、査定の緩い補正で予算を積み増せば概算要求の意味はなくなる」と指摘する。コロナ禍に見舞われた20年度は、当初予算が102兆円だったが、3回にわたって計73兆円の補正予算を組み、歳出総額は過去最大の175兆円に膨らんだ。元幹部は「補正予算は当初予算に比べて査定期間が短く、財務省のチェックが甘くなる。概算要求基準の対象は一般会計の当初予算だけで、制度が形骸化している」と話す。総選挙が迫り与党からの歳出圧力が強まる中、経済の成長と財政再建を両立させる予算をどう実現するか、財務省の手腕が試されそうだ。提供元:エヌピー通信社
2021.09.02 15:26:52