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令和2年地価公示、全用途平均1.4%上昇で5年連続上昇

 国土交通省が3月18日に公表した令和2年地価公示(令和2年1月1日時点)によると、ここ数年来の全国的な上昇傾向が引き続き見られ、下落率は縮小し、上昇・横ばいの地点も大幅に増加し、住宅地及び商業地とも前年よりも上昇したことから、商業・工業・住宅の全用途(全国)で1.4%上昇と前年より0.2ポイント上昇率も高くなり5年連続で上昇し、上昇基調が強まっている。

 地価動向では、三大都市圏が全用途平均・住宅地・商業地いずれも各圏域で上昇が継続している。地方圏でも上昇基調は強まっており、特に札幌、仙台、広島、福岡の4市の上昇基調が拡大するとともに、これら地方4市を除く地域でも全用途平均・商業地が平成4年以来28年ぶりに上昇、住宅地は平成8年から続いた下落から横ばいとなった。

 用途別でみると、住宅地では、上昇率が昨年1%を超えた三大都市圏は今回も1.1%の上昇率で、全国では前年に比べて0.8%の上昇となり3年連続の上昇を記録。雇用・所得環境の改善が続く中で、低金利環境の継続や住宅取得支援施策などによる需要の下支え効果により交通の利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調であるとともに、商業施設など大型店舗があるエリアで地価上昇が顕著にみられている。

 一方、商業地についても全国平均の上昇率が2.8%から3.1%と0.3ポイント上昇率が拡大した。これは、景気回復、良好な資金調達環境の下、1)人材確保等を目的として、オフィスビル需要が堅調で空室率の低下・賃料の上昇傾向が継続、2)外国人観光客をはじめとする国内外の訪問客の増加により収益性の向上が見込まれる地域における店舗、ホテル等の進出、3)交通インフラの整備や再開発の進展に伴う利便性や繁華性(賑わい)の向上などを背景に需要が堅調なことが要因として挙げられる。

 なお、全国の最高額は東京都中央区銀座4の「山野楽器銀座本店」で、1平方メートル当たり5770万円で前年と比べて0.9%上昇した。

令和2年地価公示について

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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 国土交通省が3月18日に公表した令和2年地価公示(令和2年1月1日時点)によると、ここ数年来の全国的な上昇傾向が引き続き見られ、下落率は縮小し、上昇・横ばいの地点も大幅に増加し、住宅地及び商業地とも前年よりも上昇したことから、商業・工業・住宅の全用途(全国)で1.4%上昇と前年より0.2ポイント上昇率も高くなり5年連続で上昇し、上昇基調が強まっている。 地価動向では、三大都市圏が全用途平均・住宅地・商業地いずれも各圏域で上昇が継続している。地方圏でも上昇基調は強まっており、特に札幌、仙台、広島、福岡の4市の上昇基調が拡大するとともに、これら地方4市を除く地域でも全用途平均・商業地が平成4年以来28年ぶりに上昇、住宅地は平成8年から続いた下落から横ばいとなった。 用途別でみると、住宅地では、上昇率が昨年1%を超えた三大都市圏は今回も1.1%の上昇率で、全国では前年に比べて0.8%の上昇となり3年連続の上昇を記録。雇用・所得環境の改善が続く中で、低金利環境の継続や住宅取得支援施策などによる需要の下支え効果により交通の利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調であるとともに、商業施設など大型店舗があるエリアで地価上昇が顕著にみられている。 一方、商業地についても全国平均の上昇率が2.8%から3.1%と0.3ポイント上昇率が拡大した。これは、景気回復、良好な資金調達環境の下、1)人材確保等を目的として、オフィスビル需要が堅調で空室率の低下・賃料の上昇傾向が継続、2)外国人観光客をはじめとする国内外の訪問客の増加により収益性の向上が見込まれる地域における店舗、ホテル等の進出、3)交通インフラの整備や再開発の進展に伴う利便性や繁華性(賑わい)の向上などを背景に需要が堅調なことが要因として挙げられる。 なお、全国の最高額は東京都中央区銀座4の「山野楽器銀座本店」で、1平方メートル当たり5770万円で前年と比べて0.9%上昇した。
2020.03.24 16:12:11