全国で５万２２２２店に拡大した消費税免税店～観光庁
観光庁が２０日に公表したところによると、消費税免税店（輸出物品販売場）店舗数は１０月１日現在で５万２２２２店となり、本年４月１日からの半年間で４．０％増の２０２４店の増加と拡大した。地方の免税店数は、５期ぶりに三大都市圏を上回る伸び率となった。増加の要因は、訪日外国人旅行者数が順調に伸びているためだが、ここ数年にわたる税制改正での地方を訪れる外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充が大きく影響したとみられる。
これまで、平成２８年度税制改正では、同年５月から、免税対象となる最低購入額が、一般物品が１万円超から５０００円以上に引き下げられた。また、２９年度改正では、いわゆる到着時免税店で購入した物品も携帯品免税制度の対象に加えられている。３０年度税制改正では、免税販売手続きの電子化と免税販売の対象となる下限額の判定が見直され、さらに、３１年度改正では、臨時免税店制度が創設されている。
観光庁の発表によると、今年１０月１日現在での運輸局別消費税免税店数では、「北海道運輸局」管内２８２０店（対２０１９年４月１日比２．２％増）、「東北運輸局」管内１９５３店（同４．８％増）、「関東運輸局」管内２万２３１２店（同３．０％増）、「北陸信越運輸局」管内１８４７店（同２．７％増）、「中部運輸局」管内４３８２店（同３．５％増）、「近畿運輸局」管内１万３０店（同４．９％増）となっている。
さらに、「中国運輸局」管内１８４６店（対２０１９年４月１日比５．１％増）、「四国運輸局」管内７６６店（同８．７％増）、「九州運輸局」管内５０７０店（同４．６％増）、「沖縄総合事務局」管内１１９６店（同１７．５％増）となっている。三大都市圏と地方部の免税店の割合の推移をみると、２０１２年４月１日で２７．５％（１１４８店）だった地方部が、２０１９年１０月１日には３８．１％（１万９８８３店）まで拡大している。
なお、平成３１年度税制改正では、すでに消費税免税店の許可を受けている事業者が、７ヵ月以内の期間を定めて地域の祭りや商店街のイベント等で臨時の免税店（仮設店舗）を出す場合、前日までに納税地を所轄する税務署へ届出を行い事前承認を受けることで、すぐに免税販売ができるよう手当される。この事前承認は、免税店舗ごとでなく、事業者が一括で行うことができる。臨時免税店制度による出店は本年７月１日からスタートしている。
都道府県別消費税免税店数（2019年10月1日現在）について
提供元：２１Ｃ・ＴＦフォーラム（株式会社タックス・コム）
