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特別試験研究費に含まれる「URA」の人件費

 試験研究費税額控除制度の適用対象に「リサーチ・アドミニストレーター(URA)」の人件費も含まれることがわかった。これは、文部科学省・経済産業省からの照会に対する国税庁の回答で明らかとなったもの。

 リサーチ・アドミニストレーターとは、科学技術・イノベーション創出の活性化に関するに記載されている「研究開発等に係る企画立案、資金の確保並びに知的財産権の取得及び活用その他の研究開発等に係る運営及び管理に係る業務に関し、専門的な知識及び能力」を有する人材として、研究開発プロジェクトの企画・マネジメントや関連する研究資金の調達・管理、研究成果の活用推進等を担う者のこと。URAは主に大学等に配置されており、近年、教育研究の機能強化に資する研究マネジメント人材としてその重要性が高まっている。

 一方、試験研究費税額控除制度では、試験研究費のうち、大学等と共同して行う試験研究において法人が負担する費用のうち要件を満たすもの(特別試験研究費の額)がある場合には特別控除の対象とされている。この特別試験研究費には、試験研究を行うために要する人件費も含まれるが、「専門的知識をもって当該試験研究の業務に専ら従事する者に係るものに限る」と規定されており、試験研究を専属業務とする者、研究プロジェクトの全期間中従事する者、その他一定の要件を満たす者等が該当するとされている。

 この点、URAは、専門知識をもって研究開発プロジェクトに従事しているが、並行して複数の研究開発プロジェクトに従事するケースがあることや、従事する業務内容が多岐に及ぶことなどから、「当該試験研究の業務に専ら従事する者」とまでは認められず、URAの人件費については試験研究費税額控除制度の対象となる特別試験研究費の額には該当しないのではないか、という疑義が生じていた。

 しかしながら、一定の研究開発プロジェクトの企画・マネジメント等の業務は、法人と大学等の共同研究を実施する過程に組み込まれており、URAを配置しない場合には各研究者等が行わなければならないものであるため、共同研究に欠かせない業務であることなどから、URAが並行して別の研究開発プロジェクトの業務に従事する場合でも「専門的知識をもって試験研究の業務に専ら従事する者」に該当することとなり、特別試験研究費の額に含まれるものと考えられると判断した。

試験研究費税額控除制度におけるリサーチ・アドミニストレーター(URA)の人件費の取扱いについて

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)



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3月31日更新

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 試験研究費税額控除制度の適用対象に「リサーチ・アドミニストレーター(URA)」の人件費も含まれることがわかった。これは、文部科学省・経済産業省からの照会に対する国税庁の回答で明らかとなったもの。 リサーチ・アドミニストレーターとは、科学技術・イノベーション創出の活性化に関するに記載されている「研究開発等に係る企画立案、資金の確保並びに知的財産権の取得及び活用その他の研究開発等に係る運営及び管理に係る業務に関し、専門的な知識及び能力」を有する人材として、研究開発プロジェクトの企画・マネジメントや関連する研究資金の調達・管理、研究成果の活用推進等を担う者のこと。URAは主に大学等に配置されており、近年、教育研究の機能強化に資する研究マネジメント人材としてその重要性が高まっている。 一方、試験研究費税額控除制度では、試験研究費のうち、大学等と共同して行う試験研究において法人が負担する費用のうち要件を満たすもの(特別試験研究費の額)がある場合には特別控除の対象とされている。この特別試験研究費には、試験研究を行うために要する人件費も含まれるが、「専門的知識をもって当該試験研究の業務に専ら従事する者に係るものに限る」と規定されており、試験研究を専属業務とする者、研究プロジェクトの全期間中従事する者、その他一定の要件を満たす者等が該当するとされている。 この点、URAは、専門知識をもって研究開発プロジェクトに従事しているが、並行して複数の研究開発プロジェクトに従事するケースがあることや、従事する業務内容が多岐に及ぶことなどから、「当該試験研究の業務に専ら従事する者」とまでは認められず、URAの人件費については試験研究費税額控除制度の対象となる特別試験研究費の額には該当しないのではないか、という疑義が生じていた。 しかしながら、一定の研究開発プロジェクトの企画・マネジメント等の業務は、法人と大学等の共同研究を実施する過程に組み込まれており、URAを配置しない場合には各研究者等が行わなければならないものであるため、共同研究に欠かせない業務であることなどから、URAが並行して別の研究開発プロジェクトの業務に従事する場合でも「専門的知識をもって試験研究の業務に専ら従事する者」に該当することとなり、特別試験研究費の額に含まれるものと考えられると判断した。
2019.07.31 17:49:27