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消費税等の負担のない取得と判断、住宅ローン控除の適用を否認

 住宅借入金等特別控除制度の適用を巡って、住宅の取得が租税特別措置法41条第5項の特定取得に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、居住用家屋を取得する際に支払った仲介手数料は住宅の取得等に係る対価又は費用の額には当たらないことから、その家屋の取得は特定取得には該当しないと判断して、審査請求を棄却した。

 この事件は、居住用家屋を取得した審査請求人が、その取得が租税特別措置法41条(住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)第5項に規定する特定取得に該当すると判断、同条第1項に規定する所得税額の特別控除(住宅借入金等特別控除)を適用して所得税及び復興特別所得税の確定申告をしたのが発端となった。

 これに対して原処分庁が、その家屋の取得は特定取得に該当しないなどと判断して申告内容を否認、所得税等の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分をしてきたことから、納税者側が原処分の一部取消しを求めて審査請求したというものだが、居住用家屋の取得が特定取得(措法41⑤)に該当するか否かが争点になった事案である。

 請求人側は、租税特別措置法41条5項に規定される「住宅の取得等に係る対価の額又は費用の額」には定義規定が置かれておらず、既存住宅の取得の際に仲介業者に支払った仲介手数料は同項が定める住宅の取得等に係る費用の額に含まれると主張。つまり、仲介業者に支払った仲介手数料には新消費税率による消費税等の額が含まれていることから、その取得は同項が定める特定取得に該当する旨主張して、原処分の全部取消しを求めたわけだ。

 請求人の主張に対して裁決はまず、租税特別措置法41条5項に規定された「住宅の取得等に係る対価の額又は費用の額」とは、1)居住用家屋の新築若しくは既存住宅の取得に係る対価の額、又は2)増改築等に係る費用の額をいうと解すべきであることから、請求人の主張は採用できないとして斥けた。

 そして、請求人は居住用家屋の住宅を消費税等の負担なく取得したのであるから、その取得は同項に規定する特定取得には該当せず、このことは仲介手数料に含まれる消費税等の額の合計額が新消費税率により課されるべき消費税等の額に相当する税額であるか否かによって左右されないとも指摘して審査請求を棄却している。

                         (2018.07.05 国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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2月6日更新

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2019.06.19 08:39:12