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経産省、個人事業者の事業承継を税で後押し

税制改正

 経済産業省は8月31日、平成31年度税制改正要望をまとめホームページ上で公表した。要望は大きく分けて、1)中小企業・小規模事業者の生産性向上、2)車体課税の抜本的見直し、3)生産性革命の実現に向けたイノベーションの促進、4)グローバル化に対応した競争環境の整備、の4項目。

 創設要望としては、事業再編を円滑化するための組織再編税制における適格要件の見直し、車体課税の抜本的見直し、事業承継ファンドから出資を受けた場合の法人税等の特例、特別貸付けに係る金銭消費貸借契約書における税制上の所要の整備、個人事業者の事業用資産に係る事業承継時の負担軽減措置の創設、金融所得課税の一体化(金融商品に係る損益通算範囲の拡大)等が盛り込まれている。

 このうち事業承継時の負担軽減措置の創設は、多くの個人事業者に影響を与えるものとして注目されている。日本企業の約半分は個人経営といわれているが、相続税負担が重く事業を諦めてしまうケースも多く、後継者不足が地域経済に影を落としている。現在は土地相続への減免はあるが、建物や設備は含まれていない。

 そこで改正要望では、経営者が個人で保有する建物や工作機械などの設備にかかる税を軽くするよう求めている。ただし事業用資産と個人資産との線引きが課題となる。今後の議論が注目される。

 改正要望ではこのほか、研究開発投資の「量」と「質」の向上に向け、企業の試験研究にかかる費用の一部を法人税から控除する研究開発税制について、控除上限や控除率の引上げを求めている。現在、法人税額の25%とされている控除上限を引き上げるほか、控除率引上げや支援対象の拡大も要望。研究開発投資の増加インセンティブがより強く働くようにするのが狙いだ。

 車体課税の見直しでは、自動車税の引下げ、自動車重量税の当分の間の税率廃止を要望。加えて、来年10月の消費増税による需要の反動減を防ぐため、取得段階のユーザーの負担軽減に向けた必要な対応の検討と措置を講じるよう求めている。

平成31年度税制改正要望事項について

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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 経済産業省は8月31日、平成31年度税制改正要望をまとめホームページ上で公表した。要望は大きく分けて、1)中小企業・小規模事業者の生産性向上、2)車体課税の抜本的見直し、3)生産性革命の実現に向けたイノベーションの促進、4)グローバル化に対応した競争環境の整備、の4項目。 創設要望としては、事業再編を円滑化するための組織再編税制における適格要件の見直し、車体課税の抜本的見直し、事業承継ファンドから出資を受けた場合の法人税等の特例、特別貸付けに係る金銭消費貸借契約書における税制上の所要の整備、個人事業者の事業用資産に係る事業承継時の負担軽減措置の創設、金融所得課税の一体化(金融商品に係る損益通算範囲の拡大)等が盛り込まれている。 このうち事業承継時の負担軽減措置の創設は、多くの個人事業者に影響を与えるものとして注目されている。日本企業の約半分は個人経営といわれているが、相続税負担が重く事業を諦めてしまうケースも多く、後継者不足が地域経済に影を落としている。現在は土地相続への減免はあるが、建物や設備は含まれていない。 そこで改正要望では、経営者が個人で保有する建物や工作機械などの設備にかかる税を軽くするよう求めている。ただし事業用資産と個人資産との線引きが課題となる。今後の議論が注目される。 改正要望ではこのほか、研究開発投資の「量」と「質」の向上に向け、企業の試験研究にかかる費用の一部を法人税から控除する研究開発税制について、控除上限や控除率の引上げを求めている。現在、法人税額の25%とされている控除上限を引き上げるほか、控除率引上げや支援対象の拡大も要望。研究開発投資の増加インセンティブがより強く働くようにするのが狙いだ。 車体課税の見直しでは、自動車税の引下げ、自動車重量税の当分の間の税率廃止を要望。加えて、来年10月の消費増税による需要の反動減を防ぐため、取得段階のユーザーの負担軽減に向けた必要な対応の検討と措置を講じるよう求めている。
2018.09.05 16:21:44