国税庁経験者採用試験で過去最多の合格者
人事院は昨年末、平成29年度国税庁経験者採用試験(国税調査官級)の合格者を発表したが、申込者数1328人に対し合格者数は過去最多の250人(合格倍率5.3倍)で前年度の223人を上回り2年続けて3ケタとなった。採用予定数は220人(前年度185人)で、2年連続の大量採用となる。来年4月の採用後は税務大学校での3ヵ月間の社会人基礎研修後、各税務署に配属される。
国税庁の経験者採用は、大学等を卒業後、民間会社等で、財務・経理や資金の貸付等の一定の職務経験を通算8年以上積んだ者を採用する制度。国税庁職員の年齢構成をみると30歳代が少ないことから、この年代をカバーする職員採用が目的で平成21年度から実施。過去5回実施した経験者採用試験での採用者数は、21年度9人→23年度21人→26年度15人→27年度24人と、27年度までは少なかったが、28年度から採用枠を大幅に増やした。
このため、28年の定期人事異動までは目立たなかったが、29年の定期人事異動では研修を終えた大量の28年度採用者が税務署に配属され、たとえば東京国税局管内税務署に111人が配属されるなどその存在が目にとまるようになった。
提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)