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日米地位協定の消費税法の特例要件を満たしていないとして棄却

 合衆国軍隊と審査請求人の間に介在する米国法人と行った取引が日米地位協定の所得税等特例法に定められた免税取引に該当する否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、日米地位協定の所得税等特例法等が定める免税証明書の保存要件を満たしていないことを理由に免税取引には該当しないと判断して、審査請求を棄却した。

 この事件は、青果物卸売業を営む審査請求人が、これまで消費税及び地方消費税の免税取引とされていたアメリカ合衆国軍隊の調達機関に対する青果物の販売について、合衆国軍隊の調達機関と請求人との取引の間に合衆国の法人が介在する取引形態へと変更された以降の取引についても消費税等の免税取引として処理していたところ、原処分庁が、合衆国軍隊又は合衆国軍隊の公認調達機関との取引によるものではなく、また合衆国軍隊の権限のある官憲の発給する証明書の保存がないことを理由に、消費税等の免税取引に該当しないとして更正処分等を行ってきたのが発端となった。

 そこで請求人が、合衆国軍隊の公認調達機関との取引であると主張して、原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案であるが、請求人側は、介在する法人は合衆国軍隊の公認調達機関で、権限ある官憲の発給する免税証明書が発給されたのであるから、日米地位協定の所得税等特例法7条(消費税法の特例)1項が適用され、消費税及び地方消費税が免除される旨主張した。

 これに対して裁決は、所得税等特例法7条2項が免税取引の適用を受けるには政令で定める証明が必要である旨規定し、その委任を受けた所得税等特例法の施行令2条(消費税の免税手続)では、事業者が免税証明書を日米地位協定の所得税等特例法7条1項の免税取引を行った日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間、所定の方法で保存することを手続要件としていると指摘した。

 しかしながら、免税証明書は審査請求後に発給されたものであり、審査請求となった課税期間の取引に関しては免税証明書の保存要件を満たしていないから、日米地位協定の所得税等特例法7条1項の特例の適用を受けることはできないと判断して、審査請求を棄却した。

                        (国税不服審判所2016.12.20裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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2月19日更新

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 合衆国軍隊と審査請求人の間に介在する米国法人と行った取引が日米地位協定の所得税等特例法に定められた免税取引に該当する否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、日米地位協定の所得税等特例法等が定める免税証明書の保存要件を満たしていないことを理由に免税取引には該当しないと判断して、審査請求を棄却した。 この事件は、青果物卸売業を営む審査請求人が、これまで消費税及び地方消費税の免税取引とされていたアメリカ合衆国軍隊の調達機関に対する青果物の販売について、合衆国軍隊の調達機関と請求人との取引の間に合衆国の法人が介在する取引形態へと変更された以降の取引についても消費税等の免税取引として処理していたところ、原処分庁が、合衆国軍隊又は合衆国軍隊の公認調達機関との取引によるものではなく、また合衆国軍隊の権限のある官憲の発給する証明書の保存がないことを理由に、消費税等の免税取引に該当しないとして更正処分等を行ってきたのが発端となった。 そこで請求人が、合衆国軍隊の公認調達機関との取引であると主張して、原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案であるが、請求人側は、介在する法人は合衆国軍隊の公認調達機関で、権限ある官憲の発給する免税証明書が発給されたのであるから、日米地位協定の所得税等特例法7条(消費税法の特例)1項が適用され、消費税及び地方消費税が免除される旨主張した。 これに対して裁決は、所得税等特例法7条2項が免税取引の適用を受けるには政令で定める証明が必要である旨規定し、その委任を受けた所得税等特例法の施行令2条(消費税の免税手続)では、事業者が免税証明書を日米地位協定の所得税等特例法7条1項の免税取引を行った日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間、所定の方法で保存することを手続要件としていると指摘した。 しかしながら、免税証明書は審査請求後に発給されたものであり、審査請求となった課税期間の取引に関しては免税証明書の保存要件を満たしていないから、日米地位協定の所得税等特例法7条1項の特例の適用を受けることはできないと判断して、審査請求を棄却した。                        (国税不服審判所2016.12.20裁決)提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2018.07.05 18:27:02