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人手不足対応ガイドライン

中小企業庁は、「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」を公表しました。

●人手不足の状況

 中小企業・小規模事業者の人手不足は深刻化しています。人手不足は全業種にわたって深刻化しており、経営上の不安要素としても年々大きくなっています。根本にあるのは、少子高齢化で生産年齢人口が減少しているという問題です。
 中小企業は大企業よりも離職率が高く、建設、サービス(介護・看護)、宿泊・飲食といった人手不足感の強い業種では離職率も比較的高い状況です。中小企業は一定のキャリアを積んだ即戦力ミドルや新卒を求めているものの、新卒の大企業志向や大企業との賃金格差、高い離職傾向など、中小企業・小規模事業者をめぐる状況はより一層厳しい状況となっています。

●重要な3つのステップ

 女性、高齢者、外国人等の多様な人材に視野を広げ、働き手の立場にたった職場環境整備等を進め、人材を掘り起こすことや、ITや設備の導入、人材育成等により労働生産性を向上させていくことが重要となります。そこで、中小企業庁は、100を超える好事例を収集・分析し、ポイントとなる考え方を抽出して、「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」をとりまとめました。ガイドラインでは、次の3つのステップが重要と説明しています。

ステップ1:経営課題や業務を見つめ直す
 自社のニーズ・課題に遡って捉えることで、経営課題についての解決の方向性・優先度を再認識します。出発点として、人材確保の経営課題上の意味・目的を明確化した上で、人手が不足している業務を見つめ直します。この際に、固定観念を払拭することが重要です。

ステップ2:生産性や求人像を見つめ直す
 IT・設備の導入やラインの組み替え、レイアウトの変更、アウトソース等の業務改革により生産性を高めること、ムリ(設備や人への過負担)・ムダ(原価を高める要素)・ムラ(仕事量・負荷のバラつき)の削減や標準化が業務に対する生産性改善となります。業務の見直しと合わせて、主婦層やシニア層といった求人像の幅を広げることが重要です。

ステップ3:働き手の目線で、人材募集や職場環境を見つめ直す
 働き手の目線に立って、採用・自社PRを見つめ直します。このためには、ターゲットに対するメッセージがリアルで明確であることが重要となります。さらに、女性(主婦等)や高齢者、外国人といった働き手の制約が何かを考え、その対応策を講じることが重要です。

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中小企業庁は、「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」を公表しました。
2017.11.14 09:41:27