財務諸表データにe-Taxで使用できない文字があった場合の取扱い
黒田「国税庁は先日、令和4年度におけるe-Taxの利用状況を公表しました。法人税申告のe-Tax利用率は91.1%で、初めて9割を超えたそうです。」
リエ「e-Taxの利用率、結構高いですね。」
黒田「そうですね、国税庁では、デジタル社会の実現に向けて、納税者利便の向上と税務行政の効率化を図る観点から、e-Taxの利用拡大を推進しています。弊所も法人税申告は全てe-Taxで申告を行っています。」
リエ「申告書をインターネット上で提出できるので、申告書の印刷や郵送などのコストもかからないし、効率いいですよね。」
黒田「ただ、データによる提出は不具合が発生するリスクもあります。民間会計ソフトで作成及び送信された財務諸表データ(XBRL帳票)で、e-Taxで使用できない文字(例:半角カナ等)が含まれていた場合、送信データを正常に受け付けることができないため、受信通知にエラーメッセージ『HUBH001E:送信されたデータ形式では読み取ることはできません』が表示されます。その場合はデータを修正の上、再送信をしなければなりません。」
リエ「うっかりエラーメッセージを見逃してしまったら大変なことになりますね。」
黒田「もし、財務諸表データでエラーメッセージが表示されても、申告期限内に申告に係るデータが提出されていれば、修正したデータの再送信が期限後に行われていても、期限内申告として取り扱われていました。しかし、令和6年1月5日(金)以降は、他の理由により正常に受け付けなかった場合と同様に、期限後申告として取り扱われることになりましたので注意が必要です。」
リエ「令和6年1月5日(金)からは取扱いが変わるんですね。申告期限を守らないと、取引先や金融機関からの信用が低下したり、無申告加算税等のペナルティが発生しますよね。気を付けないといけないですね。」
黒田「期限内申告をギリギリに行った場合、受信通知にこのエラーメッセージが表示された後すぐに財務諸表データを修正、再送信を行わなければならないので、期限後申告になってしまう可能性があります。早めの申告を心掛けたほうがいいですね。」
リエ「そうですね、万が一に備えて早めに申告できるよう心掛けます。」