勉強する事を常とする職員を育てるために

典型的な労働集約型サービスを提供する会計事務所では、言うまでもなく、職員1人1人の能力向上は欠かすことができません。
また、インターネット検索で、高度で幅広いジャンルの経営情報が簡単に入手できる時代であるため、顧問先社長が期待するサービスのレベルはここ数年で数段上がったように思います。
高度化、多様化する顧問先のニーズに応え続けるために、”より深め、より極める”。
この土台となるのが、”勉強し続ける習慣”にある、と私は考えます。
税理士試験が現場実務で有効かどうかの議論は置いておいても、資格取得に向けて努力している職員は、目標達成意欲が高く、日々学ぶ習慣が身についています。
しかしながら、税理士資格を目指す職員が数多く在籍したのは遠い過去の話・・・。
「職員の自主性に任せる」は理想ではありますが、現実は無法地帯になりがちですので、制度を設けてきちんと学習する組織にしていく仕組みづくりが必要です。
ある会計事務所では、週刊税務通信を職員1人1冊購入し、内容理解度を測るテストを毎月実施する所内制度が用意されています。この制度は人事評価や賃金制度とリンクした仕組みで、職員が高レベルでモチベーションを維持できるように工夫されています。強制された学習とならないように、事務所ビジョンを明確にし、そもそも「なぜ学ぶのか」という基本理念を事務所に浸透させることも重要です。
事務所の最も貴重な経営資源「人」が活かされた、足腰の強い事務所の共通項は学ぶ組織の存在です。
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