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勉強する事を常とする職員を育てるために

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典型的な労働集約型サービスを提供する会計事務所では、言うまでもなく、職員1人1人の能力向上は欠かすことができません。

また、インターネット検索で、高度で幅広いジャンルの経営情報が簡単に入手できる時代であるため、顧問先社長が期待するサービスのレベルはここ数年で数段上がったように思います。

高度化、多様化する顧問先のニーズに応え続けるために、”より深め、より極める”。
この土台となるのが、”勉強し続ける習慣”にある、と私は考えます。


税理士試験が現場実務で有効かどうかの議論は置いておいても、資格取得に向けて努力している職員は、目標達成意欲が高く、日々学ぶ習慣が身についています。

しかしながら、税理士資格を目指す職員が数多く在籍したのは遠い過去の話・・・。


「職員の自主性に任せる」は理想ではありますが、現実は無法地帯になりがちですので、制度を設けてきちんと学習する組織にしていく仕組みづくりが必要です。


ある会計事務所では、週刊税務通信を職員1人1冊購入し、内容理解度を測るテストを毎月実施する所内制度が用意されています。この制度は人事評価や賃金制度とリンクした仕組みで、職員が高レベルでモチベーションを維持できるように工夫されています。強制された学習とならないように、事務所ビジョンを明確にし、そもそも「なぜ学ぶのか」という基本理念を事務所に浸透させることも重要です。

事務所の最も貴重な経営資源「人」が活かされた、足腰の強い事務所の共通項は学ぶ組織の存在です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

執筆者情報

株式会社名南経営ソリューションズ

1966年開業の佐藤澄男税理士事務所(現・税理士法人名南経営)を祖業としたコンサルティングファーム「名南コンサルティングネットワーク」の中核企業。ネットワークでは、経営に関わるあらゆる専門家を抱え、中堅・中小企業を対象に、企業経営をワンストップでサポートして信用・実績を積み重ね、多くのクライアントをもつ。総スタッフ数569名(2019年7月1日現在)。同社は生産性向上を目的に開発したクラウドシステムMyKomonを使った会計事務所支援のほか、戦略的経営計画策定支援などの経営コンサルティング、経営者・後継者・経営幹部の育成指導、人事労務コンサルティングを得意分野とする。

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典型的な労働集約型サービスを提供する会計事務所では、言うまでもなく、職員1人1人の能力向上は欠かすことができません。また、インターネット検索で、高度で幅広いジャンルの経営情報が簡単に入手できる時代であるため、顧問先社長が期待するサービスのレベルはここ数年で数段上がったように思います。高度化、多様化する顧問先のニーズに応え続けるために、”より深め、より極める”。この土台となるのが、”勉強し続ける習慣”にある、と私は考えます。税理士試験が現場実務で有効かどうかの議論は置いておいても、資格取得に向けて努力している職員は、目標達成意欲が高く、日々学ぶ習慣が身についています。しかしながら、税理士資格を目指す職員が数多く在籍したのは遠い過去の話・・・。「職員の自主性に任せる」は理想ではありますが、現実は無法地帯になりがちですので、制度を設けてきちんと学習する組織にしていく仕組みづくりが必要です。ある会計事務所では、週刊税務通信を職員1人1冊購入し、内容理解度を測るテストを毎月実施する所内制度が用意されています。この制度は人事評価や賃金制度とリンクした仕組みで、職員が高レベルでモチベーションを維持できるように工夫されています。強制された学習とならないように、事務所ビジョンを明確にし、そもそも「なぜ学ぶのか」という基本理念を事務所に浸透させることも重要です。事務所の最も貴重な経営資源「人」が活かされた、足腰の強い事務所の共通項は学ぶ組織の存在です。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
2023.01.05 15:19:02