知って得するセキュリティのはなし その191
大阪のテレビ局二局の放送前番組素材紛失…保存媒体が盗難に
1.このニュースをザックリ言うと
- 12月12日(日本時間)、読売テレビより、放送前の番組素材が保存された媒体が紛失したと発表されました。
- 同局の発表では、被害を受けたのは同局の3番組のロケ収録・スタジオ収録およびMVの素材とされており、同10日早朝に番組スタッフが電車内で媒体が入ったカバンを盗まれたものとされています。
- 同14日には関西テレビからも同様の発表があり、当該スタッフ所有の同じ媒体に二局の番組素材が含まれていたとみられています。
2.執筆者からの所感等
- 紛失した媒体はスタッフの個人所有で、両局では記録媒体の使用時にロックをかけるよう指導していましたが、紛失時にはロックされていなかったとのことです(また読売テレビでは個人所有の媒体使用を禁止していました)。
- 外部に持ち出した保存媒体の紛失事案としては、6月に尼崎市において全市民分の個人情報を記録したUSBメモリーが紛失した事例があり(AUS便り 2022/06/28号参照)、11月から12月にかけて同市や委託先会社からの調査報告書が発表されています。
- 両局とも、社内ルール徹底および管理の適正化による再発防止に努めるとしていますが、媒体紛失の事故が度々報じられる今日、システム面からの機密情報・個人情報流出の抑制(今回で言えば登録された媒体へのみの転送、ロックや暗号化を強制的に行う等)を図る仕組みが確立されることを期待したいものです。