提出をした確定申告の内容に誤りがあった場合
リエ「黒田さんこんにちは。つい先日、確定申告書の提出を行いました。ただ後で見返してみるとその内容に誤りがあることが分かりました。このような場合どのような対応をしたら良いでしょうか?」
黒田「はい。まず、その誤りに気付いたのが、提出をした確定申告書の申告期限内か、期限後かで対応が異なります。申告期限内に誤りに気付いたのでしたら改めて正しい申告書を作成して頂いたうえで、申告期限までに提出を行っていただければ問題ありません。」
リエ「申告期限内であれば最後に申告をした内容が優先されるということですね。では、申告期限後に誤りに気付いた場合はどのような対応になりますでしょうか?」
黒田「はい。その場合、誤った確定申告により本来納めるべき税額より過大な税額を申告したのか、過少な税額を申告したのかで、訂正の方法が異なります。具体的には、納付すべき税額が過大であったり、還付される金額が過少であるなど本来納めるべき税額より過大な申告であれば、更正の請求により還付を受けることが出来ます。逆に本来より過少な税額を申告していた場合には、修正申告を行って正しい税額との差額を追加で納付する必要があります。」
リエ「税額を実際より多く申告していたのであれば、更正の請求で還付をうける。実際より少なく申告していたのであれば、修正申告により追加で納付する。ということですね。何か注意することはありますでしょうか?」
黒田「はい。更正の請求ができる期間は、原則として法定申告期限から5年以内になります。更正の請求書を提出すると、税務署がその内容を確認し請求内容が正当と認められると減額更正が行われ、納めすぎていた税金が還付されます。修正申告に関しては、原則として延滞税がかかりますので、誤りに気付いた場合はなるべく早く修正申告を行うことが望ましいです。」
リエ「ありがとうございました。今はまだ確定申告書の提出期限内ですのではやめに申告書を提出しようと思います。」