便利な法人設立ワンストップサービス
リエ「最近は電子申告や電子納税といった方法が浸透してきて、税務に関する業務も変わってきましたよね。」
黒田「そうですね。税理士事務所でも、以前は所得税の確定申告書を紙で郵送していたので、その郵送業務だけで多くの時間を要していたのですが、電子申告のおかげでかなり時間を節約できています。税務だけでなく最近は法人設立ワンストップサービスというサービスも提供されていて、法人設立時に必要な手続きもオンライン化が進んでいます。」
リエ「そうなんですか、といっても法人設立の手続きが良く分からないのですが。」
黒田「法人を設立するには、定款の認証、設立登記、税務署・都道府県税事務所・市町村といった税務申告を行うところへの設立届、社会保険や労働保険に関する届出といった手続きが必要なのですが、これらの手続きが『法人設立ワンストップサービス』というサイトでまとめて行えるようになっています。」
リエ「それは便利そうですね。法人を設立するとなるとどうしてもお金をかけて専門家にやってもらうしかないと思っていましたが、一般の人でもできそうなんですか。」
黒田「定款の作成や、各手続きの意味や効果を知るにはある程度の知識は必要なので、何の知識もない方がそのサイトを使えば全て簡単にできるというわけではありません。ただなるべく一般の方にも使いやすいように問診から始めて、自分にどんな手続きが必要か自動で診断してくれますし、その意味などの説明を表示する機能もありますので、会社設立について少し勉強された方なら使えると思います。」
リエ「そうなんですか、多少の知識があれば全て自宅のパソコンでできてしまうんですか。」
黒田「定款の認証などは原則公証人との面談が必要ですし、マイナンバーカードやそれを読み取るICカードリーダライタも必要です。さらに一般的な株式会社以外の設立や社会保険の手続きの一部には対応できないケースもあるようなので、全て自宅のパソコンだけで完結できるというわけではありません。それでも会社を設立するというのは手続きを行う行政機関も多くて大変でしたが、この法人設立ワンストップサービスを上手く利用できれば負担は軽減できると思います。」
リエ「じゃあもし周りに独立して会社を設立したいなんて人がいたら、黒田さんを紹介するより法人設立ワンストップサービスを教えてあげたほうがいいですね。」
黒田「そう言われると私としては何と言っていいのか分かりませんが、これから独立して法人を設立したいというお考えであれば、ご自分の会社に対して各行政機関がどのような役割を持っていて、それらに対する手続きにどんな意味があって、どういった効果があるのかということは知っておいたほうがいいと思いますので、個人的には専門家に丸投げせずに勉強しながら手続きをしてみるというのはいいことだと思いますよ。」
リエ「なるほど、では法人設立ワンストップサービスを教えてあげると同時に黒田さんという専門家もいるということも伝えるようにしますね。」
黒田「ありがとうございます。」