HOME コラム一覧 第10回 サーバーやセキュリティソフト導入におすすめ!サイバーセキュリティ対策促進助成金とは?

第10回 サーバーやセキュリティソフト導入におすすめ!サイバーセキュリティ対策促進助成金とは?

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サーバーの購入が対象経費になる補助金はとても数が少ないです。理由は2つあります。第一にサーバーの購入費用が数百万~数千万と非常に高いからです。自治体や省庁も予算の都合上、数百万円以上の大型補助金を頻繁に公募することはできないのです。第二にサーバーは汎用性が高いからです。補助金の対象経費となるのは、原則その補助対象事業でのみ用いるものとなります。サーバーの場合、通常業務や別の事業で利用される可能性が高いため、サーバーを対象外にする補助金は少なくないのです。
しかし東京都中小企業振興公社では、そのサーバーの購入費用を助成するサイバーセキュリティ対策促進助成金を設けています。サーバーやウイルス対策ソフト等サイバーセキュリティ強化に資する設備導入に対して最大1500万円(助成率1/2)を支給する大型助成金です。サーバーが対象になるため、ECサイトやオウンドメディアを運営したり、SEを多数抱えたりするIT企業には特におすすめです。また、導入が簡単なウイルス対策ソフトも対象になるため、パソコンやインターネットに詳しくない企業でも活用できます。
助成対象事業者は都内で1年以上事業活動している中小企業、小規模事業者、個人事業者です。本社が東京都になくても支社・支店が都内にあれば申請可能です。また、大企業や大企業の子会社・グループ会社、財団法人・特定非営利活動法人と言った公益性が高い法人等は申請できません。
尚、申請するにはIPA(独立行政法人情報処理推進機構)のSECURITY ACTIONの二つ星を宣言する必要があります。SECURITY ACTIONとは情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度です。SECURITY ACTIONの二つ星を宣言するには、情報セキュリティ基本方針を定め、HPに公開する必要があります。手続き自体は簡単に済みますので、あらかじめ取り掛かっておきましょう。
助成対象経費は、(1)統合型アプライアンス、(2)ネットワーク脅威対策製品、(3)コンテンツセキュリティ対策製品(ウィルス対策ソフト等)、(4)アクセス管理製品(シングル・サイン・オン等)、(5)システムセキュリティ管理製品(アクセスログ管理等)、(6)暗号化製品(ファイルの暗号化等)、(7)サーバー、(8)標的型メール訓練となります。パソコン・スマートフォン・複合機等汎用性が高いものは対象外となります。また、交付決定後の機種やスペックの変更は原則認められません。
サーバーは最新のOSが搭載され、尚且つセキュリティ対策がなされたものが対象です。設置場所も東京都内の自社かデータセンターに限定されます。そして、対象経費となるのは購入費用のみで、維持管理費は対象外となります。
助成額は上限1500万円(下限30万円)、助成率1/2です。ただし、標的型メール訓練にかかる経費については、上限50万円(下限10万円)となります。
申請書類は、助成金申請書、履歴事項全部証明書、見積書、発注先の会社案内、サーバー等の設置場所関連書類、情報セキュリティ基本方針の写し等です。見積書は2社以上から同じ仕様で相見積を取る必要があります。また、下限額30万円(助成率1/2)であるため、採用した見積書の合計金額が最低でも60万円以上である必要があります。
申請受付期間は2020年5月18日(月)~25日(月)、6月23日(火)~30日(火)、9月10日(木)~18日(金)、12月8日(火) ~15日(火)の5期に分かれています。
書類を提出すると、申請者の財務内容や計画・導入予定設備の妥当性等が審査されます。その審査に通過し、交付決定通知書が届いた後、実際に設備導入等の事業を実施します。事業実施期間はおおよそ3カ月間です。取組が完了したら、完了報告書を提出し、それが受理されると、助成金を受給することができます。ただし、事業が完了した年度の翌年度から5年間は、導入した設備の処分はできず利用状況も報告しなくてはなりません。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響による不況を受けて、全国多数の企業が設備投資に二の足を踏んでしまっています。特にサーバーのような多額の投資が必要な設備については、今回ご紹介したサイバーセキュリティ対策促進助成金のような助成金・補助金を積極的に活用していくことが必要となります。

サイバーセキュリティ対策促進助成金

公募主体

東京都中小企業振興公社

助成対象経費

(1)統合型アプライアンス

(2)ネットワーク脅威対策製品

(3)コンテンツセキュリティ対策製品(ウィルス対策ソフト等)

(4)アクセス管理製品(シングル・サイン・オン等)

(5)システムセキュリティ管理製品(アクセスログ管理等)

(6)暗号化製品(ファイルの暗号化等)

(7)サーバー(最新のOSが搭載され、セキュリティ対策がなされたもの)

(8)標的型メール訓練

助成額

上限1500万円(下限30万円)

助成率1/2

※(8)標的型メール訓練関連の経費は上限50万円(下限10万円)

対象者

都内で1年以上事業活動している中小企業、小規模事業者、個人事業者

※都内の支社・支店でも申請可

※「SECURITY ACTION」の二つ星を宣言していることが必要

申請期間

2020年5月18日(月)~25日(月)、6月23日(火)~30日(火)、

9月10日(木)~18日(金)、12月8日(火) ~15日(火)

執筆者情報

株式会社ナビット

わたしたち株式会社ナビットは補助金・助成金情報検索サイト「助成金なう」を運営しております。
「助成金なう」では官公庁や地方自治体、財団・協会で公示されている全国各地の補助金・助成金を検索できます。また、顧客にとって最適な補助金・助成金のご提案、補助金・助成金に関する疑問をわかりやすく解説するサービスなども行っております。
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サーバーの購入が対象経費になる補助金はとても数が少ないです。理由は2つあります。第一にサーバーの購入費用が数百万~数千万と非常に高いからです。自治体や省庁も予算の都合上、数百万円以上の大型補助金を頻繁に公募することはできないのです。第二にサーバーは汎用性が高いからです。補助金の対象経費となるのは、原則その補助対象事業でのみ用いるものとなります。サーバーの場合、通常業務や別の事業で利用される可能性が高いため、サーバーを対象外にする補助金は少なくないのです。しかし東京都中小企業振興公社では、そのサーバーの購入費用を助成するサイバーセキュリティ対策促進助成金を設けています。サーバーやウイルス対策ソフト等サイバーセキュリティ強化に資する設備導入に対して最大1500万円(助成率1/2)を支給する大型助成金です。サーバーが対象になるため、ECサイトやオウンドメディアを運営したり、SEを多数抱えたりするIT企業には特におすすめです。また、導入が簡単なウイルス対策ソフトも対象になるため、パソコンやインターネットに詳しくない企業でも活用できます。助成対象事業者は都内で1年以上事業活動している中小企業、小規模事業者、個人事業者です。本社が東京都になくても支社・支店が都内にあれば申請可能です。また、大企業や大企業の子会社・グループ会社、財団法人・特定非営利活動法人と言った公益性が高い法人等は申請できません。尚、申請するにはIPA(独立行政法人情報処理推進機構)のSECURITY ACTIONの二つ星を宣言する必要があります。SECURITY ACTIONとは情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度です。SECURITY ACTIONの二つ星を宣言するには、情報セキュリティ基本方針を定め、HPに公開する必要があります。手続き自体は簡単に済みますので、あらかじめ取り掛かっておきましょう。助成対象経費は、(1)統合型アプライアンス、(2)ネットワーク脅威対策製品、(3)コンテンツセキュリティ対策製品(ウィルス対策ソフト等)、(4)アクセス管理製品(シングル・サイン・オン等)、(5)システムセキュリティ管理製品(アクセスログ管理等)、(6)暗号化製品(ファイルの暗号化等)、(7)サーバー、(8)標的型メール訓練となります。パソコン・スマートフォン・複合機等汎用性が高いものは対象外となります。また、交付決定後の機種やスペックの変更は原則認められません。サーバーは最新のOSが搭載され、尚且つセキュリティ対策がなされたものが対象です。設置場所も東京都内の自社かデータセンターに限定されます。そして、対象経費となるのは購入費用のみで、維持管理費は対象外となります。助成額は上限1500万円(下限30万円)、助成率1/2です。ただし、標的型メール訓練にかかる経費については、上限50万円(下限10万円)となります。申請書類は、助成金申請書、履歴事項全部証明書、見積書、発注先の会社案内、サーバー等の設置場所関連書類、情報セキュリティ基本方針の写し等です。見積書は2社以上から同じ仕様で相見積を取る必要があります。また、下限額30万円(助成率1/2)であるため、採用した見積書の合計金額が最低でも60万円以上である必要があります。申請受付期間は2020年5月18日(月)~25日(月)、6月23日(火)~30日(火)、9月10日(木)~18日(金)、12月8日(火) ~15日(火)の5期に分かれています。書類を提出すると、申請者の財務内容や計画・導入予定設備の妥当性等が審査されます。その審査に通過し、交付決定通知書が届いた後、実際に設備導入等の事業を実施します。事業実施期間はおおよそ3カ月間です。取組が完了したら、完了報告書を提出し、それが受理されると、助成金を受給することができます。ただし、事業が完了した年度の翌年度から5年間は、導入した設備の処分はできず利用状況も報告しなくてはなりません。新型コロナウイルスの感染拡大の影響による不況を受けて、全国多数の企業が設備投資に二の足を踏んでしまっています。特にサーバーのような多額の投資が必要な設備については、今回ご紹介したサイバーセキュリティ対策促進助成金のような助成金・補助金を積極的に活用していくことが必要となります。
2020.06.18 17:25:53