消費税が増税され軽減税率が導入される前にやることは?
あゆみ:平成も終わりましたね。令和になって消費税率が上がると同時に軽減税率が適用されるって聞いてますけど。
ケン:今年、令和元年10月1日より消費税率は現行の8%から10%に引き上げられます。それと同時に飲食料品や一部の新聞などは8%の税率となり、8%と10%の複数の税率が混在することとなります。
複数税率導入による日々の仕事への影響
あゆみ:私の会社の売上はすべて10%よね。私の会社に複数税率導入による影響はあるの?
ケン:経費で飲食料品を買うときに8%と10%を区分して経理することが必要です。8%の税率が適用されるものを売る事業者ほど事務は複雑にはなりません。
あゆみ:私たちが、この商品は8%なのか、10%なのかで迷うことって何かありますか?
ケン:購入する側であれば、請求書や領収書に税率ごとに税込みの合計金額が区分されて記載されることになりますから迷うことはないと思います。
“知識として”ということであれば、外食、イートインスペースでの飲食は10%ですが、テイクアウトや出前は8%となります。また、ミネラルウォーターの購入は8%ですが、水道料金は10%となっています。
そのほか細かい取り扱いが国税庁ホームページに発表されていますので、疑問が生じたらいつでもご連絡ください。
軽減税率対策補助金
あゆみ:ありがとう。ところでこの消費税の軽減税率導入で補助金が受けられるって話を聞いたんだけど。
ケン:はい、前回お伺いした時に補助金のお話をさせていただきましたが、あゆみ社長のお店は該当しなかったのでお話しませんでした。軽減税率対象商品を売るにあたり複数税率対応レジの改修や新たに購入しなければならない場合、そのかけた費用の一部が補助されます。
あゆみ:そっか。私のお店はすべてが10%対応だから補助金は受けられないのね。
ケン:そうなります。人の飲食料品を取り扱う場合は継続的でなければならず、一時的なものは補助金の対象外とされますので、あゆみ社長のお店は残念ながら対象外です。
消費税増税に伴うポイント還元事業
ケン:あゆみ社長のお店のレジはクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレスにまだ対応してませんよね?
あゆみ:そうよ。売上による収入はすべて現金だからレジはキャッシュレスには対応してないわ。
ケン:今年の10月1日から来年の令和2年6月までの9か月間、中小企業・小規模事業者のうち登録されたお店で消費者が商品をキャッシュレスの支払手段で購入すると5%のポイントが還元される事業が国を挙げて実施されます。それまでに、キャッシュレス端末を導入すればその経費の全額が補助されます。
この事業に参加する場合はクレジットカード会社などのキャッシュレス端末を取り扱う業者に登録すれば、キャッシュレス端末の導入から補助金の申請まですべてをやってくれます。
決済手段をキャッシュレスにすると決済手数料がかかるのがデメリットですが、タブレット等の端末を導入することにより売上の分析ができる等メリットもありますのでご興味がありましたらご連絡ください。業者を紹介いたします。
あゆみ:わかったわ。検討してみます。