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ナンバーワンの定義

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今回は“ナンバーワン”が大好きなA先生のお話です。

A先生は幼いころから“ナンバーワン”が大好き。
そのため、会計事務所を開業してすぐに、事務所内の目立つ場所にナンバーワン目標を掲げました。

数年後、職員も増えて、事務所の経営は順調な様子。
ところが、A先生は不満を抱えていました。

「うちのどこがナンバーワンだろう?」

掲げたナンバーワンは職員に浸透しておらず、“景色”になってしまっていました。
そんな時、A先生は某政治家の言葉を思い出しました。

『2番じゃ駄目なんでしょうか?』

色々考えた結果、自分が好きなのはやはり1番。
2番じゃダメ。

・・・ということで、“ナンバーワン”についてもう一度考えることにしました。

・ナンバーワンを「目指す」のではなくナンバーワンにならないとダメ。

・ナンバーワンであることが客観的に評価できないといけない。

これらを明確にしないと、行動に移せないのではないか?
と思い、事務所の永遠のテーマは「ナンバーワン」にして、毎年の目標を決めることにしました。

1年目は残業削減が課題だったため、目標は
「同ビル内の会計事務所と比べて 『ナンバーワン残業が少ない』 事務所にする」。

ビルのセキュリティシステムで他事務所の在室状況がわかるので、
毎日最後に事務所を出る人が他事務所が在室状況をチェック

翌朝の朝礼で発表してデータを蓄積

A先生の事務所が一番早く帰っている日が
年間で6割を超えていたら達成&特別賞与

このようなルールで運用しました。
ゲーム感覚もあり、無事達成できたそうです。

同様に2年目・3年目もA先生が目標設定をしました。
そして、4年目からは職員も一緒に翌年のナンバーワン目標を決定することにしています。
現在では、職員の話し合いで目標が決まり、A先生は最終的なGOサインを出すだけになっているそうです。

A先生の事務所は、この取り組みを行ったことで、職員が自主的に考えて動ける事務所へと成長しました。
今後は、次のステップとして、担当者ごとに自分の1年後・5年後のナンバーワン目標を設定してもらう予定とのことです。

A先生とのお話の中で、改めて目標を決めることの重要性を実感しました。

 ・より具体的に定義し、結果を明確に検証できる
 ・あと少しで手に届く、達成可能なイメージが持てるか
 ・目標は、与えられるものから自ら立てるものへ

会計事務所の業務は、どうしても目の前ことに追われがちで、「納期」以外の目標設定はついつい二の次になってしまいます。

年末のこの時期に、来年に向けて
みなさんも「○○でナンバーワン!」の目標を
立ててみてはいかがでしょうか。

執筆者情報

株式会社 名南経営コンサルティング

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今回は“ナンバーワン”が大好きなA先生のお話です。A先生は幼いころから“ナンバーワン”が大好き。そのため、会計事務所を開業してすぐに、事務所内の目立つ場所にナンバーワン目標を掲げました。数年後、職員も増えて、事務所の経営は順調な様子。ところが、A先生は不満を抱えていました。「うちのどこがナンバーワンだろう?」掲げたナンバーワンは職員に浸透しておらず、“景色”になってしまっていました。そんな時、A先生は某政治家の言葉を思い出しました。『2番じゃ駄目なんでしょうか?』色々考えた結果、自分が好きなのはやはり1番。2番じゃダメ。・・・ということで、“ナンバーワン”についてもう一度考えることにしました。・ナンバーワンを「目指す」のではなくナンバーワンにならないとダメ。・ナンバーワンであることが客観的に評価できないといけない。これらを明確にしないと、行動に移せないのではないか?と思い、事務所の永遠のテーマは「ナンバーワン」にして、毎年の目標を決めることにしました。1年目は残業削減が課題だったため、目標は「同ビル内の会計事務所と比べて 『ナンバーワン残業が少ない』 事務所にする」。ビルのセキュリティシステムで他事務所の在室状況がわかるので、毎日最後に事務所を出る人が他事務所が在室状況をチェック↓翌朝の朝礼で発表してデータを蓄積↓A先生の事務所が一番早く帰っている日が年間で6割を超えていたら達成&特別賞与このようなルールで運用しました。ゲーム感覚もあり、無事達成できたそうです。同様に2年目・3年目もA先生が目標設定をしました。そして、4年目からは職員も一緒に翌年のナンバーワン目標を決定することにしています。現在では、職員の話し合いで目標が決まり、A先生は最終的なGOサインを出すだけになっているそうです。A先生の事務所は、この取り組みを行ったことで、職員が自主的に考えて動ける事務所へと成長しました。今後は、次のステップとして、担当者ごとに自分の1年後・5年後のナンバーワン目標を設定してもらう予定とのことです。A先生とのお話の中で、改めて目標を決めることの重要性を実感しました。 ・より具体的に定義し、結果を明確に検証できる ・あと少しで手に届く、達成可能なイメージが持てるか ・目標は、与えられるものから自ら立てるものへ会計事務所の業務は、どうしても目の前ことに追われがちで、「納期」以外の目標設定はついつい二の次になってしまいます。年末のこの時期に、来年に向けてみなさんも「○○でナンバーワン!」の目標を立ててみてはいかがでしょうか。
2018.01.29 09:50:00