軽減税率となる飲食料品について
飲食料品とは?
軽減税率の対象品目である「飲食料品」とは、食品表示法に規定する食品(酒税法に規定する酒類を除きます、以下「食品」)をいいます。
食品表示法に規定する「食品」とは、全ての飲食物をいい、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に規定する「医薬品」、「医薬部外品」及び「再生医療等製品」を除き、食品衛生法に規定する「添加物」を含むものとされています。
なお、ここでいう「飲食物」とは人の飲用又は食用に供されるものをいいます。
水や氷、ノンアルは?
簡略化して表現すると、「酒以外の飲食料品」ということになるのですが、経理実務を考えると、例えば、「水や氷の販売はどうなるのか?」や、「酒類はダメですがノンアルは?」など気になることが多々あります。
そこで、国税庁のQ&Aを参考にいくつか記します。
Q1:
水の販売は、軽減税率の適用対象?
A1:
「食品」とは、人の飲用又は食用に供されるものをいいますので、人の飲用又は食用に供されるものであるいわゆるミネラルウォーターなどの飲料水は、「食品」に該当し、その販売は軽減税率の適用対象となります。
他方、水道水は、炊事や飲用のための「食品」としての水と、風呂、洗濯といった飲食用以外の生活用水として供給されるものとが混然一体となって提供されており、例えば、水道水をペットボトルに入れて、人の飲用に供される「食品」として販売する場合を除き、軽減税率の適用対象となりません。
Q2:
氷の販売は、軽減税率の適用対象?
A2:
「食品」とは、人の飲用又は食用に供されるものをいいますので、人の飲用又は食用に供されるものであるかき氷に用いられる氷や飲料に入れて使用される氷などの食用氷は、「食品」に該当し、その販売は軽減税率の適用対象となります。
なお、例えば、ドライアイスや保冷用の氷は、人の飲用又は食用に供されるものではなく、「食品」に該当しないことから、その販売は軽減税率の適用対象となりません。
Q3:
ノンアルコールビールや甘酒(アルコール分が一度未満のもの)の販売は、軽減税率の適用対象?
A3:
ノンアルコールビールや甘酒など酒税法に規定する酒類に該当しない飲料については、軽減税率の適用対象である「飲食料品」に該当し、その販売は軽減税率の適用対象となります。
Q4:
みりん、料理酒等の販売は、軽減税率の適用対象?
A4:
酒税法に規定する酒類は、軽減税率の適用対象である「飲食料品」に該当しませんので、みりんや料理酒が酒税法に規定する酒類に該当するものであれば、その販売は軽減税率の適用対象となりません。
なお、酒税法に規定する酒類に該当しないみりん風調味料(アルコール分が一度未満のもの)については、「飲食料品」に該当しますので、その販売は軽減税率の適用対象となります。
次回以後、更に詳しく見ていきたいと思います。