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「地価公示」について

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 地価公示とは、国土利用計画法による土地取引の規制を適正かつ円滑に実施するため、国土利用計画法施行令第9条に基づき、国土交通省が毎年1回全国の標準地(平成28年は全国25,270地点、うち東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示区域内の15地点については調査を休止)について不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、これを審査・調整し、一定の基準日(1月1日)における正常価格を公表するものです。これは、都道府県知事が行う都道府県地価調査(毎年7月1日時点)とあわせて一般の土地取引の指標ともなっています。
 平成28年1月1日時点の地価公示によると、全国平均で8年ぶりの上昇に転じました。なお、住宅地は依然として下落しているものの、下落率△0.2%と縮小傾向を継続しており、商業地は僅かではありますが上昇(0.9%)に転換しています。
 一方で、三大都市圏平均においては、昨年に引き続き、住宅地、商業地ともに上昇傾向を継続しています。また、地方圏平均では、住宅地、商業地ともに下落率が縮小しています。
 都道府県地価調査(7月1日時点の調査)との共通地点で半年毎の地価動向をみますと、全国の住宅地は前半・後半ともに0.4%の上昇となっており、商業地は前半1.1%、後半1.2%の上昇となっております。
 上昇地点数の割合は、三大都市圏では、住宅地の5割弱の地点が上昇、商業地においては7割強の地点が上昇しています。一方、地方圏では住宅地、商業地ともに依然として6割強の地点が下落していますが、上昇地点及び横ばい地点が増加しており、下落地点は減少傾向にあります。
 都道府県別に見ますと、住宅地の上昇率は昨年に引き続き、福島県が2.9%で全国1位となりました。商業地の上昇率は大阪府が4.2%で全国1位となり、東京都、愛知県についてもそれぞれ4.1%、2.7%と高い上昇率となっており、三大都市圏における商業地の上昇傾向が顕著になっています。

 次に、住宅地と商業地に分けて見ていきたいと思います。

<住宅地>

 全国的に雇用情勢の改善が続く中、住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支え効果もあって、住宅住宅地の地価は総じて底堅く推移しており、上昇ないし下落幅の縮小が見られます。
 東京圏においては、 平均変動率は3年連続して小幅な上昇となりました。
 東京都においては23区全体で2.8%上昇となっており、昨年と同様に23区内での住宅地の需要は根強く、全ての区が上昇を続けております。
 特に、東京都の都心区部である、千代田区は9.4%上昇、中央区は9.7%上昇、港区は6.3%上昇となっており、高級住宅地やマンション適地の需要が堅調であるのに対し供給が希少で、高い上昇率を示しています。

<商業地>

 外国人観光客をはじめ国内外からの来街者の増加等を背景に、主要都市の中心部などでは店舗、ホテル等の需要が旺盛であり、また、オフィスについても空室率は概ね低下傾向が続き、一部地域では賃料の改善が見られるなど、総じて商業地としての収益性の高まりが見られます。こうした中、金融緩和による法人投資家等の資金調達環境が良好なこと等もあって、不動産投資意欲は旺盛であり、商業地の地価は総じて堅調に推移しています。
 東京圏においては、平均変動率は3年連続の上昇となり、上昇幅も昨年より拡大しています。
 特に東京都においては、23区全体で4.8%上昇しており、景気回復基調を反映したオフィス拡張需要の顕在化、大規模な再開発事業等の進捗、外国人観光客の増加に加え、堅調なマンション素地としての需要等を反映し、全ての区で上昇幅が昨年より拡大しました。
 三大都市圏平均では、三年連続で地価の上昇傾向が続いています。さらに、日銀のマイナス金利政策の影響で市場金利は大幅に低下し、一段と投資資金が不動産市場へ向かい始めています。駅から徒歩10~15分位の場所や容積率200%以下の場所でもまとまった土地はマンション業者が買いに入る可能性もあり、広大地の判断が難しくなることも考えられます。判断に迷われた際にはお気軽に当事務所にご相談ください。 

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執筆者情報

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沖田豊明

沖田不動産鑑定士・税理士事務所

埼玉県川口市にて平成11年に開所して以来、不動産オーナー様の相続案件に特化してまいりました。土地評価についてお悩みの税理士先生のための税理士事務所として、税務のわかる鑑定士として、同業者の皆様方と協業して、不動産オーナー様の相続問題解決に日々取り組んでおります。

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 地価公示とは、国土利用計画法による土地取引の規制を適正かつ円滑に実施するため、国土利用計画法施行令第9条に基づき、国土交通省が毎年1回全国の標準地(平成28年は全国25,270地点、うち東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示区域内の15地点については調査を休止)について不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、これを審査・調整し、一定の基準日(1月1日)における正常価格を公表するものです。これは、都道府県知事が行う都道府県地価調査(毎年7月1日時点)とあわせて一般の土地取引の指標ともなっています。 平成28年1月1日時点の地価公示によると、全国平均で8年ぶりの上昇に転じました。なお、住宅地は依然として下落しているものの、下落率△0.2%と縮小傾向を継続しており、商業地は僅かではありますが上昇(0.9%)に転換しています。 一方で、三大都市圏平均においては、昨年に引き続き、住宅地、商業地ともに上昇傾向を継続しています。また、地方圏平均では、住宅地、商業地ともに下落率が縮小しています。 都道府県地価調査(7月1日時点の調査)との共通地点で半年毎の地価動向をみますと、全国の住宅地は前半・後半ともに0.4%の上昇となっており、商業地は前半1.1%、後半1.2%の上昇となっております。 上昇地点数の割合は、三大都市圏では、住宅地の5割弱の地点が上昇、商業地においては7割強の地点が上昇しています。一方、地方圏では住宅地、商業地ともに依然として6割強の地点が下落していますが、上昇地点及び横ばい地点が増加しており、下落地点は減少傾向にあります。 都道府県別に見ますと、住宅地の上昇率は昨年に引き続き、福島県が2.9%で全国1位となりました。商業地の上昇率は大阪府が4.2%で全国1位となり、東京都、愛知県についてもそれぞれ4.1%、2.7%と高い上昇率となっており、三大都市圏における商業地の上昇傾向が顕著になっています。
2017.09.27 17:03:59