平成29年路線価の傾向
■路線価発表!
国税庁が、例年通り7月3日に平成29年(2017年)路線価を発表しました。
---------------------------------------日経新聞2017.7.3---------------------------------------
路線価2年連続上昇 銀座・鳩居堂前はバブル期超え
国税庁は3日、相続税や贈与税の算定基準となる2017年分の路線価(1月1日現在)を発表した。
全国約32万5千地点の標準宅地は前年比で0.4%のプラスとなり、2年連続で上昇した。
32年連続で日本一となった東京都中央区銀座5の「鳩居堂」前は1平方メートルあたりの価格が4032万円。
過去最高だったバブル直後(1992年)の3650万円を上回った。
銀座の地価上昇は、松坂屋銀座店跡を再開発した商業施設「GINZA SIX」や東急プラザ銀座などの再開発に加え、訪日外国人客の増加によるホテル需要や消費の高まりなどが背景にあるとみられる。
「三越銀座店」前や昨年9月に開業した「GINZA PLACE(銀座プレイス)」前も鳩居堂前と同額だった。
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■路線価とは?
路線価とは、道路に面した1平方メートルあたりの土地の評価額で、評価時点はその年の1月1日です。
国土交通省が3月に公表する公示地価の8割を目安に、売買事例や不動産鑑定士の意見なども参考に国税庁が算出します。
平成29年路線価は、平成29年1月1日から12月31日までの間に相続、遺贈又は贈与により取得した財産に係る相続税及び贈与税の財産を評価する場合に適用します。
つまり、今年亡くなる又は亡くなった方の相続税申告や、今年贈与を行う又は行った方の贈与税申告に使います。
ちなみに、路線価は、過去6年分含めて下記でフリーで閲覧印刷等することが出来ます。
ご自宅などを数年前と比べると、傾向がわかります。
【路線価】
■平成29年の傾向
平成29年(2017年)の路線価は、全国平均で2年連続の上昇となっています(前年比0.4%増)。
都道府県庁の所在地別では、
・上昇率10%超
→東京、京都、札幌、横浜、大阪、金沢、神戸、仙台、福岡、広島の10都市
・上昇率5~10%
→岡山、大分など4都市
・上昇率5%未満
→千葉、岐阜、静岡、大津など13都市
つまり、地方でも中核都市クラスの地価が持ち直し始めているということです。
この理由としては、「不動産投資、特に物流施設の増加」と「インバウンドである訪日客数の増加」などが影響しているものと思われます。