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住宅ローン控除とマイホームを売った時の特例

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営業の小嶋さんが経理課へやってきました。

リエ
「小嶋さん、お疲れ様です。そういえばマイホームを購入されたんですよね。おめでとうございます。」

小嶋
「そうなんだよ。今までの住まいは随分前に親から相続したものなので大分古くなっていたし、通勤にも不便だったからね。」

リエ
「新居はどうですか?」

小嶋
「最高だよ! 新しいし、通勤も楽になったからね。ただ、これからは住宅ローンの返済が重くのしかかってくるよ。だから住宅借入金等特別控除を使って、少しでも税金を抑えていかなくちゃ。」

リエ
「今までのお住まいはどうされるのですか?」

小嶋
「う~ん。慣れ親しんだ土地だから寂しい気もするけど売却することになったんだ。売却代金を住宅ローンの返済に充てて、借入残高を減らしておきたいからね。それに居住用財産を売却した場合、3000万円の特別控除があるから税金が掛からないようだし。」

リエ
「あれっ? 住宅借入金等特別控除と居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除は重複適用できないって聞いたことがあるんですけど、黒田さん、どうでしょう?」

黒田
「はい。リエちゃんの言うとおり両方を適用することはできませんので、どちらか1つを適用することになります。住宅借入金等特別控除の適用要件のひとつに、居住の用に供した年とその前後2年ずつの5年間に居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例など(租税特別措置法31条の3、35条、36条の2、36条の5若しくは37条の5又は旧租税特別措置法37条の9の2)の適用を受けていないこと、とあります。」

小嶋
「そうなんですか。では、今年は3000万円特別控除を使うから住宅借入金等特別控除を使えないということですね?」

黒田
「いえいえ。今年だけでなく控除可能期間(10年間)使えなくなります。」

リエ
「えっ!来年以降もダメなんですか?」

黒田
「はい。ですから、特例を使わない場合の譲渡所得にかかる税金はいくらなのか、住宅借入金等特別控除によって今後控除される税金の総額はいくらになるのか等々を計算して、どちらを選択したほうが有利なのかをよく検討して下さい。」

小嶋
「この先お給料も今のままとも限らないし、難しい決断になるなぁ。」

執筆者情報

アサヒ・ビジネスセンター

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営業の小嶋さんが経理課へやってきました。リエ「小嶋さん、お疲れ様です。そういえばマイホームを購入されたんですよね。おめでとうございます。」小嶋「そうなんだよ。今までの住まいは随分前に親から相続したものなので大分古くなっていたし、通勤にも不便だったからね。」リエ「新居はどうですか?」小嶋「最高だよ! 新しいし、通勤も楽になったからね。ただ、これからは住宅ローンの返済が重くのしかかってくるよ。だから住宅借入金等特別控除を使って、少しでも税金を抑えていかなくちゃ。」リエ「今までのお住まいはどうされるのですか?」小嶋「う~ん。慣れ親しんだ土地だから寂しい気もするけど売却することになったんだ。売却代金を住宅ローンの返済に充てて、借入残高を減らしておきたいからね。それに居住用財産を売却した場合、3000万円の特別控除があるから税金が掛からないようだし。」リエ「あれっ? 住宅借入金等特別控除と居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除は重複適用できないって聞いたことがあるんですけど、黒田さん、どうでしょう?」黒田「はい。リエちゃんの言うとおり両方を適用することはできませんので、どちらか1つを適用することになります。住宅借入金等特別控除の適用要件のひとつに、居住の用に供した年とその前後2年ずつの5年間に居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例など(租税特別措置法31条の3、35条、36条の2、36条の5若しくは37条の5又は旧租税特別措置法37条の9の2)の適用を受けていないこと、とあります。」小嶋「そうなんですか。では、今年は3000万円特別控除を使うから住宅借入金等特別控除を使えないということですね?」黒田「いえいえ。今年だけでなく控除可能期間(10年間)使えなくなります。」リエ「えっ!来年以降もダメなんですか?」黒田「はい。ですから、特例を使わない場合の譲渡所得にかかる税金はいくらなのか、住宅借入金等特別控除によって今後控除される税金の総額はいくらになるのか等々を計算して、どちらを選択したほうが有利なのかをよく検討して下さい。」小嶋「この先お給料も今のままとも限らないし、難しい決断になるなぁ。」
2017.06.29 18:14:10