固定資産評価基準の一部改正告示案でパブコメ
総務省は９月２０日から１０月１９日までの間、固定資産評価基準の一部を改正する告示案に対する意見を募集する。固定資産税では、土地・家屋について、３年に１回、固定資産の評価替えを行い、価格の変化を反映しており、次回は令和６年度が評価替え年度になる。固定資産の評価は市区町村が行うが、価格の決定は、総務大臣が告示する固定資産の評価の基準等を定めた「固定資産評価基準」によらなければならない。
改正内容は、土地では、地価下落地域における土地の評価額の修正について、令和５年１月１日から７月１日までの半年間の地価の下落状況を評価額に反映することができる措置を講じる。地価下落地域における土地の評価額の修正については、令和３年度の評価基準改正で、令和３年度評価替えにおいて地価の下落をできる限り反映させるため、今回と同様の措置を講じていた。全国的に地価は回復しているものの、全国で３割程度、地方圏で４割程度の地価が下落していることから令和６年度評価基準でも措置を継続する。
また、山林の指定市町村のうち、大分県については日田市を竹田市に指定替えする。固定資産評価基準では、総務大臣は、宅地・田・畑・山林の各地目について、各都道府県から１の市町村 （指定市町村）を指定し、提示平均価額を算定することとされ、都道府県知事は、指定市町村の提示平均価額を参考として、それ以外の市町村の提示平均価額を算定することとされている。改正では、各都道府県の意見を参考に、利用条件等が標準的かどうか等を検討した結果、山林の指定市町村のうち、大分県の日田市を竹田市に変更する。
一方、家屋では、在来分家屋の評価替えに用いる再建築費評点補正率について、基準年度間の工事原価に相当する費用の変動割合を基礎として、木造家屋１．１１、非木造家屋１．０７とする措置等を行う。家屋の評価方法は、評価する家屋と同一の家屋を今建てるとしたらどのくらいの建築費がかかるかという再建築価格方式が使われる。
具体的には固定資産評価基準で定める再建築費評点基準表を用いて建築費を点数にした再建築費評点数を求めたうえで計算する。新築以外の家屋の再建築費評点数は、前年度の再建築費評点数×再建築費評点補正率で算出する。令和３年度評価基準での再建築費評点補正率は、木造家屋１．０４、非木造家屋１．０７だった。
提供元：２１Ｃ・ＴＦフォーラム（株式会社タックス・コム）
