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北海道ニセコ町 宿泊税を導入へ 定率2%で2億円の増収想定

 国際的なスキーリゾート地として知られる北海道ニセコ町は3月2日、町内の宿泊客に課税する「宿泊税」を導入する方針を発表した。パウダースノーを楽しめる同町一帯の「ニセコエリア」は海外のスキー客からの評価が高く、多くの外国人が訪れている。町は税収を財源に、宿泊施設の送迎など交通機関の充実や観光振興に充てる。2023年度中に条例制定を目指す。
 宿泊税は自治体が条例で独自に課税できる「法定外目的税」で、東京都や京都市などで既に導入されている。東京都では素泊まりの宿泊料金が1万円未満の場合は非課税で、1万~1万5000円未満は100円、それ以上は200円を課している。
 北海道ではニセコ町に隣接する倶知安町が初めて2019年に宿泊税を導入。宿泊料金の2%を定率で徴収している。ニセコ町は2017年以降、町議会での議論や倶知安町と情報交換を重ねるなどして検討をしてきたが、2020年に新型コロナウイルスの感染が広がり、議論は一時凍結していた。同町によると、観光エリアが一体となっている倶知安町と足並みをそろえるために同様に宿泊料金に定率2%を課税する。年間2億円程度の税収を見込んでいるという。
 宿泊税は北海道小樽市など、財源不足に悩む全国の他の自治体でも検討が始まっている。ただ新型コロナの影響で議論が止まっていた自治体も多く、ニセコ町を皮切りに、今後は導入に向けた動きに拍車がかかりそうだ。

提供元:エヌピー通信社

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 国際的なスキーリゾート地として知られる北海道ニセコ町は3月2日、町内の宿泊客に課税する「宿泊税」を導入する方針を発表した。パウダースノーを楽しめる同町一帯の「ニセコエリア」は海外のスキー客からの評価が高く、多くの外国人が訪れている。町は税収を財源に、宿泊施設の送迎など交通機関の充実や観光振興に充てる。2023年度中に条例制定を目指す。 宿泊税は自治体が条例で独自に課税できる「法定外目的税」で、東京都や京都市などで既に導入されている。東京都では素泊まりの宿泊料金が1万円未満の場合は非課税で、1万~1万5000円未満は100円、それ以上は200円を課している。 北海道ではニセコ町に隣接する倶知安町が初めて2019年に宿泊税を導入。宿泊料金の2%を定率で徴収している。ニセコ町は2017年以降、町議会での議論や倶知安町と情報交換を重ねるなどして検討をしてきたが、2020年に新型コロナウイルスの感染が広がり、議論は一時凍結していた。同町によると、観光エリアが一体となっている倶知安町と足並みをそろえるために同様に宿泊料金に定率2%を課税する。年間2億円程度の税収を見込んでいるという。 宿泊税は北海道小樽市など、財源不足に悩む全国の他の自治体でも検討が始まっている。ただ新型コロナの影響で議論が止まっていた自治体も多く、ニセコ町を皮切りに、今後は導入に向けた動きに拍車がかかりそうだ。提供元:エヌピー通信社
2023.03.09 15:44:56