確定申告 マイナンバーカード方式を簡便化 認証が3回→1回に
来年の確定申告から、マイナンバーカードを利用したイータックス(電子申告)が簡便化される。これまでマイナンバーカード方式で確定申告を行う場合には、カードによる本人認証を事前確認で1回、入力データを申請者本人が作成していることの確認に1回、システムへのログインで1回と、計3回の認証が必要だった。これが来年1月上旬からは、過去にマイナンバーカード方式で申告したことのある利用者に限り、ログイン時の1回のみで済むことになる。
初めてマイナンバーカード方式を利用する申告者に対しては、システムにログイン時、マイナンバーカードの署名用電子証明書を使用して本人確認を行なう機能を提供する。これまでは申告書等のデータを送信するたびにマイナンバーカードを読み取って電子署名を付与することが必要だったが、来年からはカードの読み取りが不要になる。
そのほかの利便性向上に向けた取り組みとして、個人向けのマイナンバーのホームページである「マイナポータル」と連携することで自動取り込みできるデータの範囲が拡大する。これまでは確定申告に必要な情報として生命保険、地震保険、株式の特定口座、住宅ローン控除関係のデータが対象だったところが、来年からは医療費、ふるさと納税、公的年金等の源泉徴収票、国民年金保険料もマイナポータルを利用して取り込めるようになる。
2021年分の確定申告では、スマートフォンを使ってイータックスで申告した人が153万人と、前年から約1.5倍に増加した。その際、本人確認手段としてマイナンバーカードを利用した人は85万人、またPCやスマホにかかわらずマイナンバーカード方式を使って申告を行った人は239万人と、前年から約1.8倍に増加している。
提供元:エヌピー通信社