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ガソリン補助金 4月以降も延長 温暖化対策への危惧も

 日本が手厚い補助で価格を安定させているガソリンだが、原油価格は高止まりし、財政支出がいつ収まるかは不透明だ。巨額の財政支出が続けば価格形成の仕組みがゆがむ可能性もあり、温暖化対策にも逆行しかねない。
 補助金は1リットル当たりの全国平均のレギュラーガソリン価格が170円程度に抑制できるように補助額を毎週決める。1月下旬から1リットル当たりの補助額を上限5円としてスタートし、3月10日から上限を25円に拡大した。「あくまでも『激変緩和』という一時的な措置」(経産省幹部)という名目だったが、支給期限を3月末から1カ月延長した。
 新型コロナウイルス禍からの需要回復に加えて、ウクライナ侵攻によるロシア産原油の代替調達の加速などもあって、欧米の原油価格の上昇率は2~3割高に。日本は補助金を投じてきた効果で、6%程度に抑制されているが、予算確保した4300億円は4月末までに支出される見通しだ。今後も25円の補助を継続する場合、月2500億円の財政支出が必要になる。
 暮らしに欠かせないガソリン価格の高騰は家計や経営を直撃する。日本も政府・与党らが検討していたガソリン税の一部を減税する「トリガー条項」の凍結解除の結論は先送りとなったため、4月に政府が発表する緊急経済対策にはガソリン補助金の拡充、延長が盛り込まれそうだ。
 しかし、ガソリン補助金の支給について長期化する懸念も浮上する中、政府内からは「予算を脱炭素政策のために使っていくべきで、温暖化対策に逆行する」との指摘も根強い。異例の政策が際限のない「ばらまき」につながる可能性もあり、「適切な出口戦略の立案が課題だ」(経済官庁幹部)との声も挙がる。エネルギーの構造転換と消費者の負担緩和との両立を模索しながら、中長期の投資にも予算を振り向けられるかが焦点となりそうだ。

提供元:エヌピー通信社

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7月1日更新

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 日本が手厚い補助で価格を安定させているガソリンだが、原油価格は高止まりし、財政支出がいつ収まるかは不透明だ。巨額の財政支出が続けば価格形成の仕組みがゆがむ可能性もあり、温暖化対策にも逆行しかねない。 補助金は1リットル当たりの全国平均のレギュラーガソリン価格が170円程度に抑制できるように補助額を毎週決める。1月下旬から1リットル当たりの補助額を上限5円としてスタートし、3月10日から上限を25円に拡大した。「あくまでも『激変緩和』という一時的な措置」(経産省幹部)という名目だったが、支給期限を3月末から1カ月延長した。 新型コロナウイルス禍からの需要回復に加えて、ウクライナ侵攻によるロシア産原油の代替調達の加速などもあって、欧米の原油価格の上昇率は2~3割高に。日本は補助金を投じてきた効果で、6%程度に抑制されているが、予算確保した4300億円は4月末までに支出される見通しだ。今後も25円の補助を継続する場合、月2500億円の財政支出が必要になる。 暮らしに欠かせないガソリン価格の高騰は家計や経営を直撃する。日本も政府・与党らが検討していたガソリン税の一部を減税する「トリガー条項」の凍結解除の結論は先送りとなったため、4月に政府が発表する緊急経済対策にはガソリン補助金の拡充、延長が盛り込まれそうだ。 しかし、ガソリン補助金の支給について長期化する懸念も浮上する中、政府内からは「予算を脱炭素政策のために使っていくべきで、温暖化対策に逆行する」との指摘も根強い。異例の政策が際限のない「ばらまき」につながる可能性もあり、「適切な出口戦略の立案が課題だ」(経済官庁幹部)との声も挙がる。エネルギーの構造転換と消費者の負担緩和との両立を模索しながら、中長期の投資にも予算を振り向けられるかが焦点となりそうだ。提供元:エヌピー通信社
2022.04.14 16:26:07