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三井住友信託 国際税務で追徴課税18億円 取り消し求め係争中

 三井住友信託銀行が国際税務に関する手続きミスにより、東京国税局から約18億円の追徴課税処分を受け、取り消しを求めて係争していることが明らかになった。事務処理の不備を突かれた形だが、嘆願書を受け入れてもらえないほど厳しい対応。新型コロナウイルスの感染拡大で、資本増強策の一環で海外での資金調達を図る企業が増える見通しだが、経済界からは「複雑化が著しい税制に対処するのは相当なリスクになる」(大手電機メーカー)と悲鳴に近い声が漏れる。
 三井住友信託は2年前の2018年5月、海外投資家に利子をいくら支払ったか証明する書類を提出していなかったとして、東京国税局から源泉所得税に不納付加算税、延滞税を加えた約18億円の追徴課税処分を受けた。問題視されたのは、租税特別措置法の「民間国外債等の利子の課税の特例」を巡る対応だ。日本の企業が海外で起債しやすくするため、非課税制度が設けられている。一方、利子についての所得税は日本企業が徴収・納付しなければならず、利子受領者確認書が必要になるのだが、三井住友信託はこれを提出しそびれていた。
 三井住友信託は5枚分の確認書を探したものの見つけられなかった。そこで「意図的な税金逃れではなく単なる事務的なミス」と説明しつつ、「寛大な配慮」を求める嘆願書を国税当局に出した。しかし結局はねつけられたため、取り消しを求めて東京地裁に19年4月に提訴した。
 大手銀行の税務処理能力は低下が目立っている。みずほ銀行は租税回避地にある特別目的会社(SPC)の税務処理を巡り、約84億円の申告漏れにより東京国税局から約20億円を追徴課税され、19年に提訴して係争中だ。SPCを使って自己資本を増強する際、形式的な利益を帳簿上で適切に処理せず処分された。

提供元:エヌピー通信社

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6月1日更新

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 三井住友信託銀行が国際税務に関する手続きミスにより、東京国税局から約18億円の追徴課税処分を受け、取り消しを求めて係争していることが明らかになった。事務処理の不備を突かれた形だが、嘆願書を受け入れてもらえないほど厳しい対応。新型コロナウイルスの感染拡大で、資本増強策の一環で海外での資金調達を図る企業が増える見通しだが、経済界からは「複雑化が著しい税制に対処するのは相当なリスクになる」(大手電機メーカー)と悲鳴に近い声が漏れる。 三井住友信託は2年前の2018年5月、海外投資家に利子をいくら支払ったか証明する書類を提出していなかったとして、東京国税局から源泉所得税に不納付加算税、延滞税を加えた約18億円の追徴課税処分を受けた。問題視されたのは、租税特別措置法の「民間国外債等の利子の課税の特例」を巡る対応だ。日本の企業が海外で起債しやすくするため、非課税制度が設けられている。一方、利子についての所得税は日本企業が徴収・納付しなければならず、利子受領者確認書が必要になるのだが、三井住友信託はこれを提出しそびれていた。 三井住友信託は5枚分の確認書を探したものの見つけられなかった。そこで「意図的な税金逃れではなく単なる事務的なミス」と説明しつつ、「寛大な配慮」を求める嘆願書を国税当局に出した。しかし結局はねつけられたため、取り消しを求めて東京地裁に19年4月に提訴した。 大手銀行の税務処理能力は低下が目立っている。みずほ銀行は租税回避地にある特別目的会社(SPC)の税務処理を巡り、約84億円の申告漏れにより東京国税局から約20億円を追徴課税され、19年に提訴して係争中だ。SPCを使って自己資本を増強する際、形式的な利益を帳簿上で適切に処理せず処分された。提供元:エヌピー通信社
2020.05.21 16:23:20