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確定申告 所得の合計額41兆4千億円 リーマン以降で最高額

所得税

 個人が申告した所得の合計額は41兆4千億円で、リーマン・ショック以降で最高額を記録したことが国税庁の発表で分かった。特に著しい伸びを見せたのが土地や建物の譲渡所得で、全国の地価が上昇傾向にある状況を反映した結果となった。
 2017年分の確定申告書の提出者は2197万7千人で前年の2169万人から1.3%増加した。所得の合計額(41兆4千億円)の前年比は3.4%増。ピーク時(1991年)の59兆1千億円からは大きく下回るが、リーマン・ショックが発生した2008年の39兆6千億円、発生直後の09年の35兆4千億円と比べると回復した。
 所得税の納税額も増え、前年比4.6増の3兆2037億円となった。なお、申告した人の中で合計所得が1億円を超えたのは2万3093人で、前年から2710人増えている。

土地の譲渡所得額地価の上昇が押し上げ

 土地や建物の譲渡所得の合計額は、リーマン・ショック直後の2009年には前年の3兆2197億円から2兆2312億円へと急落したが、それ以降は毎年上昇を続けている。17年は4兆7557億円でリーマン・ショック発生前の数字を上回った。09年からの8年間で申告所得額は2.2倍にもなっている。
 譲渡所得を申告した人数は同じ期間で39万5千人から51万4千人へと1.3倍の増加だった。譲渡所得者の1人当たりの所得が地価の上昇によって引き上げられていることがうかがえる。

株式売買の所得額は前年比4割増し

 株式の譲渡所得を申告した人は103万1千人で前年から10.6%増加した。所得額の合計3兆5732億円は前年から36.7%増にもなる。前年の2016年は中国市場の混乱や英国のユーロ離脱、米のトランプ大統領誕生など株価を混乱させる出来事が多かったために所得額が落ち込んだが、17年は大幅に回復した。

仮想通貨の”憶り人”全国に331人

 一方、ビットコインなどの仮想通貨の取引益がある人を含む雑所得の申告者は582万5千人だった。このうち雑所得の金額にかかる収入が1億円以上だったのは549人で、前年の238人から増加している。増加の理由は仮想通貨取引で儲けを得た人が増えたためで、国税庁によると雑所得収入が1億円の人の中で仮想通貨取引による収入があると判別できたのは331人だったという。
 2017年は仮想通貨の急騰によって、投資や投機で1億円以上の利益を上げる「憶り人(おくりびと)」が続々と誕生したと報じられていたが、その人数はわずかに過ぎない。今年1月に起きた仮想通貨ネムの流出事件の影響で仮想通貨全体の価値が大きく下がったため、昨年の段階で1億円以上の含み益があった人の中には「憶り人」から脱落した人も多いと見られる。

医療費控除の新税制利用者は2万6千人

 医療費控除の適用を受けた749万人のうち、2017年にスタートした「セルフメディケーション税制」を適用した人は2万6千人だった。医療費控除を適用した人の0.3%が新税制を利用したことになる。
 セルフメディケーション税制は、ドラッグストアなどで販売している一部の市販薬を年1万2千円超買うと所得から超過分を差し引くことができる制度。10万円超の医療費を所得から差し引ける通常の医療費控除との併用ができず、「どちらが得なのか」を見極める必要がある。
 対象となる薬が絞られているなど使い勝手の悪さを指摘されてきたが、一部の納税者の税負担を和らげる効果はあったようだ。

提供元:エヌピー通信社

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 個人が申告した所得の合計額は41兆4千億円で、リーマン・ショック以降で最高額を記録したことが国税庁の発表で分かった。特に著しい伸びを見せたのが土地や建物の譲渡所得で、全国の地価が上昇傾向にある状況を反映した結果となった。 2017年分の確定申告書の提出者は2197万7千人で前年の2169万人から1.3%増加した。所得の合計額(41兆4千億円)の前年比は3.4%増。ピーク時(1991年)の59兆1千億円からは大きく下回るが、リーマン・ショックが発生した2008年の39兆6千億円、発生直後の09年の35兆4千億円と比べると回復した。 所得税の納税額も増え、前年比4.6増の3兆2037億円となった。なお、申告した人の中で合計所得が1億円を超えたのは2万3093人で、前年から2710人増えている。
2018.06.01 09:47:38