建設業許可業者数がピーク時以降初めて４年連続で増加
国土交通省が９日に公表した「建設業許可業者数調査」結果によると、令和４年３月末現在の建設業許可業者数は４７万５２９３業者、前年度比１３４１業者（０．３％）増で、建設業許可業者数が最も多かった平成１２年３月末時点以降では初めて４年連続で増加した。許可の有効期限が３年から５年に延長されて以降、通常であれば、失効業者数を含む廃業等業者数が新規業者数に比べて多くなる年度であるにもかかわらず、許可業者数が増加した。
都道府県別許可業者数は、「東京都」（４万３５３５業者、全体の９．２％）、「大阪府」（４万４２業者、同８．４％）、「神奈川県」（２万８５７６業者、同６．０％）で昨年度と同様に多く、一方で、「鳥取県」（２１２２業者、同０．４％）、「島根県」（２６９９業者、同０．６％）、「高知県」（２９５７業者、同０．６％）で少ない。
一般建設業許可を取得している業者は４５万９０１業者で、前年同月比８２５業者（０．２％）の増加となり、一般建設業許可業者数が最も多かった平成１２年３月末時点と比較すると▲１２万６８０８業者（２２．０％）の減少。特定建設業許可を取得している業者は ４万７８２３業者で、同７６８業者（１．６％）の増加となり、特定建設業許可業者数が最も多かった平成１７年３月末時点と比較すると▲３３５３業者（▲６．６％）減少した。
許可を取得している業者が多い上位３業種は、「とび・土工工事業」１７万６９０６業者（許可業者の３７．２％）、「建築工事業」１４万６７１３業者（同３０．９％）、「土木工事業」１３万１１６５業者（同２７．６％）。一方、許可を取得している業者が少ない上位３業種は、「清掃施設工事業」４０９業者（同０．１％）、「さく井工事業」２３１２業者（同 ０．５％）、「消防施設工事業」１万５６０７業者（同３．３％）となっている。
なお、令和２年１０月１日施行の建設業法改正に伴い、建設業許可の承継制度が新設された。施行日から令和３年３月末までの半年間の認可件数は２０３件（譲渡及び譲受け１４７件、合併２２件、分割１０件、相続２４件）だったが、令和３年４月から令和４年３月末までの年間の認可件数は１１２７件（譲渡及び譲受け９４７件、合併５８件、分割４１件、相続８１件）と増加。譲渡及び譲受けが認可件数全体の８４．０％を占めている。
提供元：２１Ｃ・ＴＦフォーラム（株式会社タックス・コム）
