(注1) |
次に掲げる費用の額の合計額が少額(その棚卸資産の製造原価のおおむね3%以内の金額)である場合には取得価額に算入しないことができる。(基通5−1−3)
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(1)製造等の後において要した検査、検定、整理、選別、手入れ等の費用の額
(2)製造場等から販売所等へ移管するために要した運賃、荷造費等の費用の額
(3)特別の時期に販売するなどのため、長期にわたって保管するために要した費用の額 |
※1 “少額”かどうかは事業年度ごと、かつ種類等ごとに判定する。
※2 棚卸資産の保管費用(保険料を含む。)で(3)以外のものは原価外処理できる。 |
(注2) |
製造原価に算入しないことができる費用(基通5−1−4)
(1) 臨時賞与の額
(2) |
試験研究費のうち、基礎研究及び応用研究の費用の額並びに工業化研究に該当することが明らかでないものの費用の額 |
(3) |
措置法に定める特別償却費 |
(4) |
売上高等に基づいて支払う工業所有権等の使用料の額及びその工業所有権等に係る頭金の償却費の額 |
(5) |
生産数量等を基礎に支払う工業所有権等の使用料で、かつ、最低使用料の定めがある場合の使用料の額のうち生産数量等により計算される使用料の額を超える部分の金額 |
(6) 複写して販売するための原本となるソフトウエアの償却費の額
(7) 事業税及び地方法人特別税の額
(8) 事業の閉鎖、事業規模の縮小等のため大量に整理した使用人に対し支給する退職給与の額
(9) 生産を相当期間にわたり休止した場合の休止期間に対応する費用
(10) 償却超過額その他税務上の否認金の額
(11) 障害者雇用納付金の額
(12) 工場等が支出した寄附金の額
(13) 借入金の利子の額
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(注3) |
法人が算定した製造等の原価の額が上の算式による取得価額と異なる場合において、その原価の額が適正な原価計算に基づいて算定されているときは、その原価の額に相当する金額をもって取得価額とみなす。(令32) |
(注4) |
副産物、作業くず又は仕損じ品の評価(基通5−1−7)
総製造費用の額から副産物等の評価額の合計額を控除したところにより製品の製造原価の額を計算する。 |
(注5) |
グリーン・エネルギー・マーク使用料の税務上の取扱い(平成21年3月3日国税庁照会)
グリーン・エネルギー・マーク使用料は、製品の製造のために要するものに該当し、製品の取得価額に算入される。よって、その事業年度の売上に対応する金額は製造原価として損金算入されるが、その事業年度の売上に対応しない部分については、棚卸資産として翌事業年度以降へ繰り越すこととなる。 |
(注6) |
砂利採取地に係る埋め戻し費用(基通2−2−4)
砂利等の販売業者(原料として消費する場合を含む。)が土地所有者との契約により採取後の跡地を埋め戻して原状回復することを約しているときは、埋め戻し費用見積額に、砂利等の予定採取数量に占める砂利等の実際採取数量の占める一定の割合を取得価額に算入しているときは認められる。 |