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知って得するセキュリティのはなし  その182

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マルウェアが使用する8つの典型的な侵入経路

1.このニュースをザックリ言うと

- 10月4日(現地時間)、セキュリティニュースサイト「eSecurity Planet」において、「How You Get Malware: 8 Ways Malware Creeps Onto Your Device(マルウェアがあなたのデバイスに侵入する8つの経路)」と題した記事が発表されています。
- 挙げられている侵入経路は「マルバタイジング(不正な広告)」「スピアフィッシング(特定のターゲットに対するフィッシング攻撃)」「Chromeの拡張機能、WordPressのプラグイン等に仕込まれたトロイのダウンロード」「PDFファイルやOfficeファイル」「偽のWebサイト」「不正なモバイルアプリ」「リモートデスクトッププロトコル(RDP)」「(USB等の)リムーバブルハードウェア」となっています。
- また、マルウェアの高度化が進む一方、感染経路は一定のままで、大多数が「Webとメール」からの侵入に集約されるとしています。
- アンチウイルスのパターンファイルにおいて何百万ものマルウェアの異種全てに対するシグネチャを作成することは実質不可能であり、一方で攻撃者やマルウェアがターゲットのPCやシステムに侵入するための経路はほんの一握りであるため、セキュリティソリューションではそちらに集中する必要があるとしています。

2.執筆者からの所感等

- 8つの侵入経路は、いずれも10~20年近く前から攻撃者に用いられているものです。
- ブラウザーの拡張やモバイルアプリ等については、当初はマルウェアを含まない安全なものだったのが、アップデートの際にトロイの木馬等が仕込まれるようになったというケースも多く知られています(攻撃者が既存の拡張・アプリを買収して悪用することも珍しくありません)。
- 殆どの侵入経路は攻撃者が直接かつ能動的にマルウェアを感染させるというより、ターゲットがまんまと感染しに来るのを待ち受ける受動的な攻撃と言え、各ユーザーにおいてはOSやブラウザー等を最新に保ち、必ずアンチウイルスソフトを有効にすること、モバイルアプリのインストールは必要最低限とし、不審なものでないかネット上での評判・報告を確認すること、さらに企業・組織においてもUTM等各種ソリューションの導入により、ユーザーが不審なファイルを持ち込んだり、万が一に感染したマルウェアがLAN内外へ拡散したりするのを遮断するよう防御策をとることが肝要です。

執筆者情報

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株式会社アルテミス

株式会社アルテミスは、1995年(平成7年)に設立以来、情報通信および情報セキュリティという事業領域において、お客様ニーズに合わせてワンストップにて各種ソリューションを提供しています。
自社製品として情報セキュリティ関連の各種シリーズをリリース、そのほか、ネットワークセキュリティの分野では、疑似侵入診断サービス、Webアプリケーション診断サービスなどによるネットワークの脆弱性診断などを展開するなど、官公庁・金融機関・一部上場企業を初めとする大手・中堅企業から中小企業に至るまで、多くの企業がセキュアなシステムを構築するための支援を首尾一貫して提供しています。
特に50名以下の管理者がいない法人(SMB)法人に対してセキュリティ+マネージドサービスを提供しています。
SMB市場でのセキュリティ機器&サービスは、提案、購入するだけでは、エンサービスドユーザへの『真の導入には至らない』ため、システム管理者が不在でも、機器の運用、の運用、 IT機器の活用方法、トラブル対応、リスク対応などを標準化した商品を提供しています。

株式会社アルテミス
https://www.artemis-jp.com/

株式会社アルテミス AUS便り
https://www.artemis-jp.com/wp/aus_arc/

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- 10月4日(現地時間)、セキュリティニュースサイト「eSecurity Planet」において、「How You Get Malware: 8 Ways Malware Creeps Onto Your Device(マルウェアがあなたのデバイスに侵入する8つの経路)」と題した記事が発表されています。- 挙げられている侵入経路は「マルバタイジング(不正な広告)」「スピアフィッシング(特定のターゲットに対するフィッシング攻撃)」「Chromeの拡張機能、WordPressのプラグイン等に仕込まれたトロイのダウンロード」「PDFファイルやOfficeファイル」「偽のWebサイト」「不正なモバイルアプリ」「リモートデスクトッププロトコル(RDP)」「(USB等の)リムーバブルハードウェア」となっています。- また、マルウェアの高度化が進む一方、感染経路は一定のままで、大多数が「Webとメール」からの侵入に集約されるとしています。- アンチウイルスのパターンファイルにおいて何百万ものマルウェアの異種全てに対するシグネチャを作成することは実質不可能であり、一方で攻撃者やマルウェアがターゲットのPCやシステムに侵入するための経路はほんの一握りであるため、セキュリティソリューションではそちらに集中する必要があるとしています。
2022.10.26 16:13:43