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知って得するセキュリティのはなし  その174

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不正なChrome拡張機能「SHARPEXT」をインストールしてGmail等を盗聴する手口が報告される

1.このニュースをザックリ言うと

- 7月28日(現地時間)、セキュリティ調査会社の米Volexity社より、ChromeブラウザーにWebメールの盗聴を行う不正な拡張機能をインストールする攻撃手法について取り上げられています。
- 「SHARPEXT」と呼ばれる拡張機能は、北朝鮮が関与するとされるサイバー攻撃集団「SharpTongue」によって2021年9月頃から使用されており、アカウント情報を盗むなどの挙動はとらないものの、インストールされたブラウザーでGMail(およびAOLメール)を開いた際に表示されたメールを盗み見るとされています。
- SHARPEXTがインストールされるブラウザーはChrome以外にもEdge等のChromiumエンジンを用いたブラウザーが対象とされています。

2.執筆者からの所感等

- SHARPEXTは、攻撃者が何らかの手段でPCに侵入し、Chromeの設定ファイルの奪取・改ざん等を行うことで密かにインストールされるとのことです。
- 通常はGoogle等による正規の拡張機能サイト以外からの自動的なインストール・有効化に際しては警告が事前に表示されますが、SHARPEXTをインストールさせようとする際は同時に警告を出すウィンドウを表示させないためのスクリプト等も実行するとされています。
- SHARPEXTのインストールや警告の妨害などの一連の行動は、例えば遠隔からのPCへの不正ログインの他、不審なプログラムの実行等により行われることも考えられますので、常日頃からアンチウイルスやUTMによる防御を行っていること等がこのような攻撃の回避に重要と言えるでしょう。

執筆者情報

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株式会社アルテミス

株式会社アルテミスは、1995年(平成7年)に設立以来、情報通信および情報セキュリティという事業領域において、お客様ニーズに合わせてワンストップにて各種ソリューションを提供しています。
自社製品として情報セキュリティ関連の各種シリーズをリリース、そのほか、ネットワークセキュリティの分野では、疑似侵入診断サービス、Webアプリケーション診断サービスなどによるネットワークの脆弱性診断などを展開するなど、官公庁・金融機関・一部上場企業を初めとする大手・中堅企業から中小企業に至るまで、多くの企業がセキュアなシステムを構築するための支援を首尾一貫して提供しています。
特に50名以下の管理者がいない法人(SMB)法人に対してセキュリティ+マネージドサービスを提供しています。
SMB市場でのセキュリティ機器&サービスは、提案、購入するだけでは、エンサービスドユーザへの『真の導入には至らない』ため、システム管理者が不在でも、機器の運用、の運用、 IT機器の活用方法、トラブル対応、リスク対応などを標準化した商品を提供しています。

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- 7月28日(現地時間)、セキュリティ調査会社の米Volexity社より、ChromeブラウザーにWebメールの盗聴を行う不正な拡張機能をインストールする攻撃手法について取り上げられています。- 「SHARPEXT」と呼ばれる拡張機能は、北朝鮮が関与するとされるサイバー攻撃集団「SharpTongue」によって2021年9月頃から使用されており、アカウント情報を盗むなどの挙動はとらないものの、インストールされたブラウザーでGMail(およびAOLメール)を開いた際に表示されたメールを盗み見るとされています。- SHARPEXTがインストールされるブラウザーはChrome以外にもEdge等のChromiumエンジンを用いたブラウザーが対象とされています。
2022.08.31 16:24:42