教えてください! 申告書等情報取得サービス
リエ「黒田さん、スマートフォンで所得税の確定申告書を提出しているのですが、過去の申告内容を確認したくて、メッセージボックスの受信通知から申告書等のPDFファイルをダンロードしようと試みたのですができませんでした。」
黒田「国税用の電子申告納付システム(e-Tax)には、ソフト版とWEB版の2種類があります。ソフト版は自分の端末に国税庁のサイトからe-Taxソフトをダウンロードしてからソフトを起動させて書類作成を行いますが、WEB版はソフトをダウンロードすることなくインターネットサイト上で直接データを入力して作成を行います。そのPC用に提供されているWEB版をスマートフォンでも使えるようにしたのが、SP版のe-Taxです。
e-Taxにより確定申告書等を提出している方が、メッセージボックスの受信通知から申告書等のPDFファイルをダウンロードするには、PCからe-Tax(WEB版)にログインし、メッセージボックスの確定申告書等を提出した際の受信通知から、申告書等のPDFファイルをダウンロードすることができます。メッセージボックスの受信通知を確認するためには、マイナンバーカード等の電子証明書による認証が必要になります。スマートフォン等での利用者向けe-Tax(SP版)では、受信通知から過去の申告書等のデータ閲覧や情報取得を行うことはできないそうです。」
リエ「ということは、スマートフォンでは過去の申告内容を確認することはできないということですか。」
黒田「いえ、あくまでスマートフォンでは、受信通知からのダウンロードができないということであって、それとは別の『申告書等情報取得サービス』というサービスを利用することで、e-Taxで提出したものはもちろん、紙で提出した申告書であっても、過去の申告情報をスマートフォンやPCで取得することは可能です。ただし取得できるのは所得税の申告情報のみとなります。」
リエ「そうなんですね。どういった手順で取得できるのでしょうか。」
黒田「PC又はスマートフォンから、e-Tax(WEB版・SP版)にログインし、閲覧申請データを作成・送信します。その際、マイナンバーカードが必要になります。その数日後にe-TaxのメッセージボックスにPDFファイルが格納された後、ダウンロードができますが、ここでもマイナンバーカードが必要になります。なお、PDFファイルのダウンロード可能期間は、メッセージボックスへの格納から180日以内となっていますので注意してください。また、申告書等情報取得サービスの対象となる申告書類は、所得税及び復興特別所得税確定(修正)申告書、青色申告決算書、収支内訳書のうち直近3年分(令和2年分以降)が対象になります。代理人や相続人の方は利用することができませんので注意して下さい。」
リエ「マイナンバーカードがあれば簡単に利用することができるんですね。ところで利用にあたって手数料はかかるのですか。」
黒田「手数料は無料です。」
リエ「早速利用してみます。」