HOME コラム一覧 知って得するセキュリティのはなし その76

知って得するセキュリティのはなし その76

post_visual

「note」投稿者のIPアドレスが外部から閲覧可能な状態に…対策済み

1.このニュースをザックリ言うと

- 8月14日(日本時間)、note株式会社より、同社のコンテンツ配信サービス「note」において、記事投稿者のIPアドレス情報が閲覧可能な状態にあったと発表されました。
- noteの記事詳細ページのソースコードに、データベースに保持されていたIPアドレス情報が含まれる状態になっており、ソースコードを表示することにより、閲覧可能となっていたとのことです。
- 同社では同日6:14に問合せを受け問題を確認、サイト全体のアクセスを遮断し、データベースからIPアドレス情報を削除する等の修正を行い、11:56に対策を完了したとしています。

2.執筆者からの所感等

- IPアドレス単体では必ずしも個人の識別に直結する情報とはなり得ませんが、その他の情報(記事が投稿された日時等)との照合により、それぞれの投稿者が同一である(あるいは同じ組織に属する)可能性は高いということを示すことになります。
- 近年はv6プラス等の登場により、無関係のユーザー同士で同一のIPv4アドレスを共有するケースもあるため、実際に同一人物かの確認には、さらなる情報との照合が必要な場合があります。
- いずれにせよ、Webサイトの提供・開発者側にとっては、IPアドレスをはじめとする個人情報に繋がり得るセンシティブな情報について、「不必要に取得しない」「場合によっては削除する」そして「(プログラムのデバッグ情報等から)不必要に出力されないようにする」ことに十分注意を払うべきでしょう(今回のように、通常ブラウザーに表示されないコメント・スクリプト部分は見過ごされがちです)。

執筆者情報

profile_photo

株式会社アルテミス

株式会社アルテミスは、1995年(平成7年)に設立以来、情報通信および情報セキュリティという事業領域において、お客様ニーズに合わせてワンストップにて各種ソリューションを提供しています。
自社製品として情報セキュリティ関連の各種シリーズをリリース、そのほか、ネットワークセキュリティの分野では、疑似侵入診断サービス、Webアプリケーション診断サービスなどによるネットワークの脆弱性診断などを展開するなど、官公庁・金融機関・一部上場企業を初めとする大手・中堅企業から中小企業に至るまで、多くの企業がセキュアなシステムを構築するための支援を首尾一貫して提供しています。
特に50名以下の管理者がいない法人(SMB)法人に対してセキュリティ+マネージドサービスを提供しています。
SMB市場でのセキュリティ機器&サービスは、提案、購入するだけでは、エンドユーザへの『真の導入には至らない』ため、システム管理者が不在でも、機器の運用、サービスの運用、 IT機器の活用方法、トラブル対応、リスク対応などを標準化した商品を提供しています。

株式会社アルテミス
https://www.artemis-jp.com/

株式会社アルテミス AUS便り
https://www.artemis-jp.com/wp/aus_arc/

この記事のカテゴリ

この記事のシリーズ

知って得するセキュリティのはなし

記事の一覧を見る

関連リンク

知って得するセキュリティのはなし その75

税務・会計に関する情報を毎週無料でお届けしています!

メルマガ登録はこちら


コラム
/column/2020/img/thumbnail/img_36_s.jpg
- 8月14日(日本時間)、note株式会社より、同社のコンテンツ配信サービス「note」において、記事投稿者のIPアドレス情報が閲覧可能な状態にあったと発表されました。- noteの記事詳細ページのソースコードに、データベースに保持されていたIPアドレス情報が含まれる状態になっており、ソースコードを表示することにより、閲覧可能となっていたとのことです。- 同社では同日6:14に問合せを受け問題を確認、サイト全体のアクセスを遮断し、データベースからIPアドレス情報を削除する等の修正を行い、11:56に対策を完了したとしています。
2020.09.02 16:26:49