感謝の気持ちを表現する
日頃、各地の会計事務所にお伺いしている中で、
「この事務所は先生と職員さんの関係がとてもいいな」
「この事務所は信頼関係があまり築けていなさそうだな」
など、事務所に入った時の雰囲気や些細なことから、こういった様子を感じ取ることができます。
うまく言葉で表現しづらいのですが、信頼関係が築けている事務所は「何となく居心地が良い」と感じます。
(逆にそうではない事務所では、気まずい雰囲気になることも・・・)
今回は「感謝の気持ちを表現する」ことについて、考えてみたいと思います。
これまでに私が伺った事務所を振り返ってみると、
信頼関係が築けている/居心地が良い と感じる事務所では、
「先生が、職員への労いや感謝の言葉を頻繁に口にする」
という共通点があることに気づきました。
そういった事務所では、先生から
「うちの職員は本当に良くやってくれる」
「いつもしっかりやってくれて安心して任せられる」
「うちの職員は優秀だ」
といった言葉が頻繁に出てきます。
おそらく、毎日の業務に追われる中で、先生も多少は不安や要望をお持ちなのだと思いますが、常に、おっしゃられる言葉は労いや感謝ばかりです。
また、先生が職員に対して
「これやってくれたの?ありがとう」
「いつも本当に助かるよ」
「報告書見たよ、いつもがんばってるね」
と直接伝えている場面も多く見かけます。
先生にお考えを聞いてみると、
「職員が何か特別な事をしているからではなく、
ただ普通に働いてくれていることに感謝して、
それを意識的に職員に伝えている」
のだそうです。
確かに、給料をもらって仕事をするのは社会人として当たり前のことです。
しかし、「仕事をして当たり前」という雰囲気と、小さなことにも労いや感謝がある雰囲気と、職員の立場としては、どちらがやる気になるでしょうか。
感謝の気持ちが伝わることにより、「もっと先生の気持ちに応えよう」という意欲が起こりますし、この意欲は、事務所の雰囲気にも影響を及ぼします。
また、このような事務所の雰囲気は、顧問先や関係業者などにも伝わっていくでしょう。
「“ありがとう”は魔法の言葉」とも言います。魔法の言葉で、事務所の雰囲気が変わるかもしれません。