2017年の不正検査のための新しいツール
New Data Tools for Your 2017 Fraud Examinations
“New Year, New You” このフレーズは電子メールの件名、雑誌の特集、地元のフィットネスクラブの看板などいたる所で見ることができる。1月は新しいことを始める時だ。そのことを念頭に置いて、これからの不正検査で考えておくべき新しい事柄をいくつか紹介する。
最初に、検討するべき新たな手法の話をしよう。
・高度な解析(Advanced analytics):サンプリングやルールに基づいた検索だけに依存するより、あなたの分析を次のレベルへ進めよう。異種のデータセット間の相関関係 複数の属性に基づく異常値の検出を取り入れ、異常な行動を示すデータセット全体の中のパターンの検索をしよう。
・テキスト解析(Text analytics):私が愛用する手法であり、最も見過ごされがちな手法だ。テキストから引き出される多くの価値がある。氏名、場所、出来事、話題、コミュニケーションのトーンまでを引き出すことが可能である。これらの要素は、事例の基礎を形成し、インタビューや尋問の向上に役立つ。
・機械学習と人工知能(Machine learning and artificial intelligence):より最先端の推奨されるアプローチである機械学習と人工知能は複雑で規模の大きな調査での重要度を増している。これらは、大量の書類、コミュニケーション、取引を効率的かつ効果的に精査することを可能にする予測コード化(predictive coding)の基礎となる。「監督された」機械学習により、コンピュータに何を探し、同様な結果を返すことを「教える」ことが可能になる。一方で、監督されていない機械学習により、コンピュータは、データセットの中にどのようなトレンド、パターン、異常値があるのかあなたに教えることが可能になる。
最後に、今までは考えたことのなかったようなデータ源を紹介する。
・コミュニケーションデータ(Communications Data):あなたは、コミュニケーションデータは検討すべき特に目新しいものではないと考える可能性もある。電子メール・録音された電話、テキストメッセージなどを何年も利用してきた。電子メールにテキスト解析と機械学習を応用することは、組織の中の、ダイナミクス、出来事、関係性を一人の人間とインタビューをする前に学習するのに役立つ。さらに、トーン検出の活用は、明示的に話されることのない不正スキームについての会話を発見する可能性がある。
・モノのインターネット(Internet of Things, IoT):モノのインターネットは大流行している。ロボット、音声認識技術、人工知能が組み込まれた製品は増加する一方であり、我々が可能だと思いもしなかった場所で収集されるデータが存在する。例えば、アーカンソー州のある殺人事件でAmazon Echoの音声認識機能「Alexa」が最近召喚された1。この事例は、我々が毎日いかに大量のデータに囲まれているかを示している。
これらは、2017年の不正調査に着手する際に検討すべき新たな事項の数例である。これらがニュースに取り上げられたら、私は、調査という文脈の中でそれぞれについて投稿し、皆さんの調査にどのように取り入れられるかについて述べるつもりだ。私は、不正検査を実施する方法を再編成するその他の新しい技術についても論じる予定でいる。