レポート 〜成功する会計事務所のセオリー
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感謝し合う事務所
(13/12/17)

 何となく感じる、雰囲気の良い事務所とそうでない事務所、その違いはどこにあるのでしょうか。今日はこれをテーマにお届けしようと思います。

 私がこれまでに見た、雰囲気の良い事務所の共通点は“感謝し合える文化”があることです。とても素晴らしいことですが、いきなり職員へ「感謝し合える事務所にしよう」と言っただけではどうしていいのかよく分からず、大きな変化は望めません。

 そこで、ある事務所では次のような取り組みを始めました。

 “職員が(別の)職員へ感謝したいこと”を、手書きで紙に書いて、感謝したい相手に渡します。あわせて、これを評価基準に含めることにしました。

 例えば、こんな感じです。

 「先月末、決算が期限がぎりぎりだった○○会社の業務を××さん(感謝する相手)が手伝ってくれました。夜遅くまで手伝ってくれ、本当に助かりました。××さん、ありがとう。」

 この評価制度の特徴は、“感謝された人”が評価されるのではなく、“感謝した人”が評価されるところです。誰かに感謝するほど評価されるため、多くの「ありがとう」が事務所に広がります。

 また、別のある事務所では朝礼時に「good or thanks(グッドオアサンクス)」の発表を行っています。発表する職員は、別の職員の“良いと思った行動”や“感謝したいこと”を、職員全員の前で発表します。

 「ありがとう(有難う)」とは、その文字の通り“有るのが難しいもの”です。感謝される行動をすることだけでなく、その感謝の意を相手に伝えることも習慣化しないと難しいものです。感謝することを習慣化する仕組みを作れば、事務所内には感謝の言葉が増え、良い雰囲気を作ることができます。働きがいややりがいにも繋がり、顧問先の付加価値向上や事務所の業務改善などに、事務所のメンバー全員が積極的に関わるようになる効果も見込めます。

 皆様の事務所でも、「ありがとう」が言える仕組み作りをしてみてはいかがでしょうか。