レポート 〜成功する会計事務所のセオリー
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事務所を活性化する会議の仕方
(13/04/05)

 仕事柄、会計事務所の所内ミーティングに同席させていただく機会がありますが、事務所によって“場の雰囲気”の違いを感じます。全職員が活発に意見を交わして議論する事務所がある一方で、あまり職員の発言が無く、意見が交わされない(ほとんど議長が話していて、ミーティングというよりもセミナーに近い状態)事務所もあります。

 全員が積極的に意見交換できる組織はミーティングの場でも議論が活性化し、より実のあるミーティングになります。しかし、職員が消極的であまり発言できなかったり、発言しても「先生と同じ意見です」「先程出た意見と同じですが」等、他の意見に左右された意見が多かったりする場合、そのミーティングはあまり進展せずに終わってしまうこともあります。

 そこで、今回は「事務所での会議をより活性化したい」とお考えの先生に、ミーティングを活性化して有益な時間にするための、どなたでもすぐに取組める2つの方法をご紹介します。


1)事前に紙に書く

 他の意見に左右されず、各職員が考えたアイデアや意見を洩れなく拾うことが出来る方法、それは“事前に紙に書くこと”です。

 「意見を言ってくれ」と言われても意見を言えない人も多くいますが、「意見を書いてくれ」と言われるとほとんどの人は書きます。書いた後で、書いた文書をそのまま発表することであれば誰でも出来ます。


2)否定をしない

 ある事務所がミーティングの時にいつも心掛けていること、それは“否定をしないこと”です。

 否定をされると、意見を言った側は自信を無くします。ネガティブな意見は場の雰囲気をネガティブに変えるため、良い意見が出にくくなります。否定をするのではなく、どうしたら出来るかを考えると話は拡がり、良いアイデアが生まれやすくなります。また、ポジティブな意見は場の雰囲気をポジティブに変え、職員のモチベーションを高める効果も期待出来ます。

 上記2つの方法は、非常にシンプルで、すぐに取り組める方法です。他にもミーティングを活性化する方法は幾つかありますが、今回は非常にシンプルで取り組みやすい、上記2つの方法をご紹介させていただきました。

 事務所の隠れたアイデアを表面化させる“事前に紙に書く”方法と、職員のモチベーションを高め場の雰囲気をポジティブに変える“否定をしない”方法。ミーティングを活性化させたいとお考えの方は是非お試しください。