レポート 〜成功する会計事務所のセオリー
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誰でも一定レベルの“営業”をする工夫
(13/02/04)

 今回は前回に引き続き“見える化”についてお伝えします。

 多くの会計事務所の先生が抱えている課題の一つに「営業出来る人材がいない」ということがあります。会計事務所が提供するサービスは目に見えないものであり、元々説明し難いことに加え、会計事務所に勤務される方の中には営業をしたことがない、という方も多く見られます。

 それでは「誰でも一定のレベルの説明が出来るようにする」ためにはどうすればよいのでしょうか。それは、目に見えないサービスを“見える化”することです。

 ある事務所では、事務所が提供するサービスの内容は勿論、スタッフの顔写真を入れたパンフレットを用意し、見込先へ提供しています。パンフレット上に説明すべきことが記載されており、また顔写真などを入れることで、見込先にとっては自分がサービスを受けている姿を想像し易くなります。そのため、“渡すだけ”で一定レベルの説明が出来ることになります。

 また、ある事務所は“(既存の顧問先から)紹介をして欲しい”ということを、紙媒体を使って伝えています。口頭では中々言い難いものですが、手渡すことは誰にでも出来ます。「今、事務所でこんな取組みを行っていまして・・・」と伝えながら手渡せば、“紹介して欲しい”と口に出さずに顧問先へ訴えかけることが出来ます。ここで紙媒体を使う別のメリットがあります。

 それは、(紙媒体を受け取った)既存の顧問先が、別の顧客へ伝えやすいということです。つまり、紙媒体を使うことで、事務所の訴求したい内容を的確に伝えることが出来ます。実際に、ある旅館では“紹介カード”を作っただけで売上が倍近くになった、というところもあります。

 上記は当たり前のことと思われるかもしれませんが、この“目に見える形で残す”ことが出来ていない事務所は非常に多く存在します。だからこそ、この当たり前のことを行うことが差別化になります。

 紙1枚から取り組むことができ、コストもかかりません。是非事務所で取り組んでみてください。