レポート 〜成功する会計事務所のセオリー
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売れなかったものを売れるようにするために
(12/09/05)

 最近、顧問先拡大を考えている、という先生から、よく

「うちのホームページはどうすれば結果が出るか?」
「セミナーを開催しようと思うが、どうすればいいか?」
「チラシを配ってみたけれど、反応が全くなかった。」

といったお話や

「営業の場はゴルフ場と飲み屋。色々な人脈を広げるために活動せねば。」

など、顧客拡大のための様々な相談やお話を伺います。

 今回は拡大の結果を大きく左右する【価格】についてお話したいと思います。

 顧客拡大については、利用する媒体、案内したい内容も様々ですが、結果が出なかった時に大きな原因として考えられるものに、『価格が明示されていない』ことが挙げられます。

 釈迦に説法かもしれませんが、「時価で設定されている寿司屋には入りにくい」と感じることはありませんか? これと同様に、

『価格については、一度お問い合わせ下さい。』

という表現は、いくら魅力的な内容だったとしても、お客様は不安を覚えて、反応率が下がる原因になります。ですから、まず「どれくらいのお金を払えばそのサービスが受けられるか?」を明確にする必要があります。

 次に、価格を明示していても成果が上がらない理由として「そもそもお客様が求めていないサービスである。あるいは、お客様が情報収集に使っている媒体の中では、他事務所と比べて、価格に対するハードルが高くなってしまっている。」(価格が高過ぎて不安、または安過ぎて不安の両方の場合があります。)ということが挙げられます。

 これは、非常に難しいことですが、お客様が今まで見た中で「最もお得で、妥当な価格だ」と感じる人が多ければ、当然反応数は増えます。しかし、そうでなければ残念ながら反応は少なくなってしまいます。ですから、思うように反応が得られなかった場合は、お客様が情報収集に利用している媒体を調べ、提案内容や価格帯を見直してみる必要があります。

 その際、既に特定業種の顧問先様が多く居る場合は、どんな媒体で、どんな情報を仕入れ、どんな内容の案内が届いているかをヒアリングしたり、顧問先に届くチラシを見せて貰って分析してみることも有効です。そして、他事務所と比べて内容があまり魅力的でない、と感じた場合は

1.更なる独自性を追求する。
2.事務所自体が他事務所と比べていかに魅力的かを訴求する。
3.担当する“人”が持っているすばらしい経験やノウハウを洗い出す。
4.特典をつけてお得感を演出する。

など“プレミアム感”をつけられるように検討します。

 勿論、価格が高い場合は、まずはきっちりとその価値を説明する機会を設ける必要がある場合もありますが、基本的には『今、この人あるいは事務所からサービス提供を受けることが最も“損”がない』とお客様に知って頂ければ、自然と売れていきます。

 価格を明示しても売れない場合は、他事務所より価格が大幅に安過ぎていないかをチェックした上で、この4つの観点からサービスをを見直してみて下さい。

 他事務所の半値以下は、“安過ぎて不安になる”価格帯に入っている可能性が高いです。特別な理由があって安く出来る場合を除き、価格の見直しをお勧め致します。