会社法解説 第1回「機関編その1」 |
<振り込め詐欺> |
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「社長、なんか変な電話がかかってきたんですけど。『会社法が施行されて、登記申請が必要となる。ついては、登記費用を振り込んでくれ。』ですって。」 |
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「あー、会社法ね。オッケー、口座番号を聞いた? 振り込みしておいて。」 |
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「しゃ、社長! ちょ、ちょっと待ってください。それ、振り込め詐欺ですよ。ドットちゃん、払っちゃだめです!」 |
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「えっ!やっぱり・・・何か怪しい感じがしたんですよねぇ。危なくだまされるところでした。」 |
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「良かったですよ。最近、会社法の施行をきっかけに登記費用の振込を要求する新手の振り込め詐欺が横行しているようです。どうやら、御社は『かも』に見られたんでしょうかね。」 |
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「いい『かも』か。うーん、くやしいなぁ。」 |
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「社長、そんなにがっかりしないでください。あとちょっとのところで払わずに済んだのでラッキーですよ。」 |
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「それもそうだ。何はともあれ、会社法が施行されたことは知っているけど、具体的な細かい話になると、正直勉強不足という感じがしていたところです。コムさん、良い機会なので、会社法のことについて、教えてください。ざっくりとで結構ですので。」 |
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「会社法と一口に言っても、カバーする範囲は広いですよ。設立、株式、新株予約権、機関、計算、組織再編・・・まぁ、ざっくりとでいいのなら、お話ししますよ。」 |
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「どうせなら、当社のようなIPO準備会社を前提にお話しいただけるとありがたいです。」 |
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「ということは持分会社のことや特例有限会社の話は省略して良いですね。会社もできている以上設立のあたりも省略しますね。そうですね、まずは機関から始めますか。」 |
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「きかん? それってどういう意味ですか?」 |