会計事務所経営戦略レポート

本業転換で、ただの事務所からグレートカンパニーに進化する方法!

「本業転換」でグレートカンパニー化する!!

 「グレートカンパニー」・・・

 これは、単なる企業(会計事務所)のコンセプトの話ではありません。先ほどの4つの条件を満たし、それに向かっていくことができれば、事務所の業績は上がり、社会に多大な貢献もでき、お客様も従業員も、そして何よりも会計事務所のトップ自身が幸せになることができるのです。

 そのために必要なことを、4つの条件に照らし合わせてみていきましょう。


(1)社会的価値の高い理念の確立

 「社会的価値の高い理念」というのは、皆様それぞれ異なるかと思います、しかし、税理士業務を生業とし、会計事務所経営を行っている方々に共通していることは、「地域の中小企業やそのトップが抱える様々な課題解決の方向を示し、共に生成発展すること」です。そのために皆様の会計事務所は、地域に根ざした(地縁・地域密着)経営サポート業務を行い、税務会計だけでなく、企業経営に関わるすべての諸問題の解決を目指さなくてはなりません。

 つまり、もはや皆様の事業領域は「税務会計」だけでなく、その周辺業務を含めた、「経営サポート業務」を事業の中心に置くということです。その覚悟を決めて、あるべき姿を目指すという決断を皆様には求められているのです。


(2)その企業(会計事務所)らしさがある独自のビジネスモデルを持つこと

 グレートカンパニー化において、最も重要な要素は、この「あなたの事務所らしさがある独自のビジネスモデルを持つこと」に他なりません。これは日本唯一である必要はありませんが、皆様の事務所の商圏において唯一無二のもので、しかもそれがお客様にとっての最適な課題解決につながるということが必須条件となります。

 今、お客様にとって必要なことは、「会社を潰さないこと」・・・。そのための、あらゆるサービスメニュー(商品戦略)と、それを必要な人に伝える手段(販促戦略)を、まずは持つことです。商品戦略においては、先ほどから本レポートでお伝えしている【経営サポート商品】・・・つまり「企業の間接部門の丸受け代行(BPO・ビジネスプロセスアウトソーシング)や、相続手続き業務、企業を潰さないための資金調達・資金繰り改善・・・などに加えて、「お客様の業績をアップするための経営支援業務」が中心となっていきます。すでに、このような業務に取組んでいる会計事務所においては、この一年間の成果として、300万円から2000万円以上の新規売上げを記録しているところも出てきております。

 さらに、これらを「必要な方に伝える手段」としての販促戦略として、「紹介会社に頼らないWEB」と直接お客様と会うことを可能とする「営業組織」が立ち上がってきています。これらも、今までの「本流」とも言えるやり方とは異なるアプローチが、成果を出してきているのです。この兆候は、今後より大きな流れとなっていくことでしょう。

 そして、これらの商品戦略や販促戦略を支えるための、組織体制や人材教育、業務処理の仕組みの構築によって、「あなたの事務所らしさがある独自のビジネスモデル」が完成することになります。

 このような条件が揃ってくると、結果として業績は上がるようになりますが、(3)持続的成長 をもたらすためには、・・・(4)社員と顧客が「すばらしい会社(会計事務所)」と誇りを持つ・・・ことが必要となります。そのためには、「お客様満足と従業員満足を同時に最大化する」ための業務オペレーション(すなわち複数担当制を基本とする製販分離システム)の構築を行わなくてはなりません。

 自動車販売店において、営業マンは「カーライフアドバイザー」と呼ばれるようになりました。これは単に車を売るだけでなく、車の購入も含めたカーライフ全般の支援を行うという役割に変わったことを意味します。また、車検などの整備を実際にする人(テクニカルスタッフ)や、整備を行った結果や部品の交換などの提案などを行う人(テクニカルアドバイザー)に、整備部門長や店長といった責任者を加えた複数担当で、車を購入するお客様のサポートを行う体制を敷いています。

 会計事務所に置き換えれば、店長・・・トップ、整備部門長・・・税理士などの専門家、テクニカルスタッフ・・・業務担当(月次監査や決算業務を行うメンバー)、テクニカルアドバイザイー・・・巡回監査担当、という今までの体制に加えて、カーライフアドバイザー・・・経営会計コンサルタント(新規のお客様との接点を持ち、新規獲得を行うと共に、そのお客様の経営全般の相談相手となる)の存在が不可避となったのです。

 こうした、事務所全体でお客様をサポートする体制によって、社員と顧客が「すばらしい会社(会計事務所)」と誇りを持つことが可能となるのです。

 そのためには、「トップが決断」をして、「事務所全体で方向性を共有」し、「お客様にも宣言していく」というプロセス・・・つまり「グレートカンパニー化」に向けて、一歩でも前進することが、皆様に求められているのです。

 皆様が税理士や公認会計士の資格を取り、独立して事務所を始めたとき、どんな思いでスタートされたのでしょうか?

 人に使われるのはイヤ・・・営業活動なんてしたくない・・・できれば人に頭を下げなくてもいい仕事をしたい・・・せっかくがんばって取得した資格を活かしたい・・・などなど、様々な思いがあると思います。でも、心の奥では、こう思っていたのではないでしょうか?

 自分の資格とスキルを活かすことで、地域の企業や人の役に立ちたい・・・


 お読みいただき、誠にありがとうございました。

(株)船井総研研究所 竹内実門


興味をもたれた方は 0120−950−270


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