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14 確定給付型退職給付制度から確定拠出年金制度への移行 |
(1) 確定給付型退職給付制度から確定拠出年金制度への移行の考え方 確定拠出年金制度は、将来の退職給付について拠出以後に追加的な負担が生じないため、退職給付債務はゼロになります。確定拠出年金制度への移行後は、毎期の拠出額を費用処理することになります。 また、退職給付債務がゼロになることから、確定給付型退職年金制度から移行した場合には、移行前の制度の終了処理を行うことになります。 確定給付型退職給付制度から確定拠出年金制度へ移行する場合、資産の移換が可能です。一部移行の場合は、移行前の制度が積立不足でない状態、すなわちフルファンディングの状態であることが必要になります。不足状態の場合は、給付減額をするか、一時的な拠出が必要になります。 将来勤務に係る部分のみを移行する場合は、過去勤務に係る部分については移行前の制度に残すことになります。税制適格退職年金制度の場合は閉鎖型年金になりますが、厚生年金基金制度の場合は実質的に不可能です。 |