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I.申告書作成のための諸準備 |
1 説明書の入手と申告指導の準備 |
これまでに、確定申告書を提出されたことのある人に対しては、1月末ごろに税務署から、確定申告書の用紙とともに次の(1)、(2)の書類が送られてきます((3)、(4)については前年の12月初旬)。 そこで、税理士事務所においても、納税者への適切な申告指導を行い、また、誤りのない確実な確定申告書を作成するためには、前もってこれらの説明書を十分に読んでおき、納税相談時のポイントを把握しておくことが必要です。 (1) 「平成9年分所得税の確定申告の手引き」 (2) 「申告書(一般用)の書き方」 (3) 「平成9年分青色申告の決算の手引き」(一般用) (4) 「決算書の書き方」 |
2 申告書等諸用紙の使用区分の判断 |
申告書や税額計算書の種類は、「平成9年分所得税の確定申告書の手引き」のなかに詳しく書かれており、それらの種類ごとに「説明書」や「書き方」等が用意されています。 したがって、どの申告用紙を使うかを手早く的確に判断することは非常に大切なことです。確定申告は、まず用紙を的確に揃えさえすれば、その申告用紙の指示どおりに計算していくと、間違いのない税額が計算される仕組みになっています。 お断りしておきたいのは、法人税の場合は、例えば、法人税法施行規則第34条第2項において「確定申告書の記載事項及びこれに添付すべき書類の記載事項のうち別表一(一)から別表十六の四までに定めるものの記載については、これらの表の書式によらなければならない。」と規定されていて、その様式が特定されているわけです。 ところが、所得税では、確定申告書をはじめ計算書等については、法令等により記載事項は明記されていますが、様式については法律・政令・省令のどこにもそのひな型が示されていません。 したがって、所得税の場合には、極端に申しますと、記載事項さえ満たしていればどのような用紙を使用してもよいのですが、納税者が適正な税額計算のできるように、いわば税務署の親切で用紙が作られているということができます。この様式は大変良くできていますので、申告書用紙は必ず税務署の用意したものを使っていただきたいと思います。 税務署から送られてくる確定申告書の用紙には番号等がプレプリントされていますが、コンピュータ用の連続用紙によって申告書を作成するとか、あるいは一般用から分離用申告書に切り替えた場合には、必ず税務署から送付された申告書に記載されている番号等を移記するとともに、税務署から送られてきた用紙を、提出する申告書の後にホッチキスで綴っておく配慮も大切です。 なお、税務署から送付される申告書には、消費税申告書に関連した記号が欄外にプレプリントされていますので、その記号の判読についても十分注意しておく必要があります。 |
3 納税者に接する場合の手順 |
実際に確定申告事務が開始された場合には、次のような手順で、それぞれのチェックポイントを確認しながら申告事務を進めていくと、要領よく、ミスのない申告書が作成できます。
(3) 申告書や税額計算書等は用意できているか (4) 前年の申告書等の控えはもっているか (2)、(3)については所得の内容によって計算明細書、決算書、申告書、税額計算書等が異なりますので、どれに該当するかを判断し、用紙を的確に揃える必要があります。 なお、申告書の使用区分については、次のフローチャート《申告書使用区分判定表》によって、どの申告書や計算書などを用意すべきか判断してください。 申告事務チェック・ポイント |
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