目次 (12)


グループ企業にどう活用するか

 中堅・中小企業では、既に企業グループを形成しているところが多くあります。そこで、今後は、この企業グループの中に持株会社を取り込み、更により多くのグループとしての成果を出すことを考えることが、持株会社活用のポイントです。

経営組織には、2つの型がある

 経営組織は、集中型と分権型の2つに大別できます。

(1)集中型経営組織とは…
 集中型とは、取締役会(常務会など、会社によって異なります。)に権限が集中している経営組織をいいます。


(2)分権型経営組織とは…
 分権型の経営組織としては、次の4つのタイプがあります。

 (a)事業部制; 製品別、地域別、顧客別に部門を編成し、その部門ごとに利益責任を持つようにしたもの
 (b)カンパニー制; それぞれの部門内に独自の経理・人事等の部門を持ち、各事業部門を疑似的に別々の会社に見たてたもの
 (c)分社制; 事業部門を実際に独立した会社にしたもの
 (d)持株会社制; 分社制とした会社の株式を所有して、各社を全体として統制するための会社が存在するもの

グループ会社の形態別持株会社の作り方

 中堅・中小企業のグループ形態は、次の3つに大別できます。


形態別/中堅・中小企業の持株会社の作り方

 A.B.Cのいずれのケースも、本体会社がグループ内の中心的存在として事業を営み、不動産を所有し、多くの従業員を雇用しています。いわば、事業持株会社です。

AとBのグループ形態の場合は… ;AとBのケースで、純粋持株会社を作るなら、本体会社とは別個に設立しなければなりません。
Cのグループ形態の場合は… ;Cのケースでは、オーナーの個人会社を純粋持株会社にすればよいでしょう。

 

目次 次ページ