FRAUD MAGAZINE

第二世代が自分たちの歴史を創る
若い不正検査士たちが不正検査の草分けに続く パート2

Second generation speaks
Young CFEs follow fraud examination trailblazers, part 2




 ACFEは、不正実行者を捕まえ将来の悪行を抑止するための教育や資料を必要としていた小さなグループとともに提供することで、1988年に始まった。その彼らが、設立から25年後、Dr. Joseph T. Wells(CFE, CPA)、James D. Ratley(CFE)とたくさんの人々により始められたこの活動は、いまも世界中で拡大している。第一世代のCFEが初学者を上手に教えたおかげだ。この章では、彼らのキャリアの初期段階においてACFEと、高度な教育プログラム(ほとんどが80年代にはなかった)そして教育されたACFE指導者から不正対策の知識を得た13人以上の若いCFE達から聞いてみよう。

DICK CAROZZA, CFE
翻訳協力:坂崎 誠、CFE


参加者について (About the participants)


 ACFEが設立25周年を祝うのを機に、将来を考えるのは良いことだと考えた。

 そこで、我々は、多種多様な業種に勤める多くのシニア不正検査士に対し、不正調査で活躍し始めた20代から30代の若く前途有望な不正検査士の名前を挙げるよう依頼した。41人の候補者のうち、27人が質問に回答した。それらの回答を2つのパートに分けて抽出した。(パート1

 回答者27人が、(ACFEの大きな多様性を示しているが、)全ての若い不正検査士を正確に代表しているものではない。しかしながら、Fraud Magazineは、世界中の他の若い会員の姿を描き出し、今後のFRAUD Magazineで紹介していく一方、彼らの視点が、次の四半世紀の不正検査業務の一部を示してくれるかもしれないと思う。(そうすれば、より安心して任せられると思います。)



未来の不正検査士へのアドバイス (Advice for prospective fraud examiners)


 第二世代、もちろん、彼らは第三世代を生み出します。若きCFEのグループはすでに新進の不正検査士を訓練している。

 「拳銃は持たずに、犯罪を解決して悪い奴らを追い出したいと思っていて、会計分野が好きなら、不正検査はあなたにピッタリの仕事です。」(Christopher Lee CFE、the U.S. Department of Justice米国司法省のフォレンジック・アカウンタント)。

 「これはやりがいのある専門職です。すべての事件で意外な展開があります。常に気を張り詰めておかなければなりませんし、いつも刺激的なのです。」

 多くの若きCFEによると、事件は刺激的に違いないが、優れた不正検査士は希少だと言う。「他人をインタビューすることや、厄介な質問をすることを楽にこなすことができる自信を持たなければなりません。相手があなたより年齢やポジションが高かかったとしても、礼儀正しい方法であれば厄介な質問もできる、ともっと自信を持たなければなりません。」とJeff Windham, J.D.(CFE, Forensic Strategic Solutions, Inc.のシニア・フォレンジック・アナリスト、相談役)は言う。

 Ryan Hubbs(CFE, CIA, CCSA, PHR, Halliburtonのフォレンジック・オーディット・マネージャー)は「ある人には刺激的な仕事であり、それ以外の人には非常に対決的であり、ストレスの多いものかもしれません。自分自身を知り、自分の個性とスキルを生かせるやりがいのあるキャリア・パスを選択するべきです。」と言う。

 新しく可能性のある不正検査士が閉じこもっていてはいけない、と多くの人が言う。特にSarah Malcom(CFE, CPA, Forensic Strategic Solutions Inc.のフォレンジック・アナリスト)は、「ネットワーク、ネットワーク、ネットワーク!ACFEの支部ミーティングに出席したり、組織に属したり、不正検査士の専門家に会い彼らの経験と助言を共有するべきです。私は今の事務所で働く前に、今の同僚とマネージャーに会って話しました。彼らと話すことで、この分野について研究し、日々の仕事のイメージを持ち不正検査という仕事が、一時的な興味ではなく、実際に自分がやりたかったことであると確信できました。」

 Paul Drew Scown II(CFE, the FBIのスペシャル・エージェント)は単刀直入に言う。「人と話す方法を学ぶべきです。財務分析の知識に加えて、インタビュースキルは、不正検査に必要なスキルのひとつです。」

 Aaron Kahler(CFE, CAMS, Capgeminiの反マネーロンダリング・コンプライアンス・サービス)は、不正検査のキャリアを始めようとしている人は、同じ考えを持った専門職と結びつかなければいけないと言う。「今、一緒に働いたりしている人々は公私にわたって、あなたの生活に大きな影響を与えることになるでしょう。不正検査の分野において、健全な職業的懐疑心を持っていて且つ、中でも献身的で優しい人々と一緒に働くことができて、私たちは幸運です。」

 苦労することに怖じ気づいてはいけない。そのような状態がずっと続くわけではない。「最初の案件を依頼されるまで、しばらく時間がかかりました。」Michael Schaefer(CFE, CPA, Boulayの監査スーパーバイサー)は言う。「私は新人で経験不足でしたし、事務所はこの町で新参者でした。私は焦っていたため、二年目を迎える際に、危うく諦めてしまいそうになったのです。しかし、一旦最初の案件を担当すると、すぐに私は大きく安堵しました。

 調査案件を受注するには、リピート客を待つだけではいけないということにすぐに気が付きました。つまり毎日外に出て、自分を売り込み、人に会わなければいけないということです。最終的には、それらの交流が効果をもたらし、よく知られた調査員となります。」

 Brian Willingham(CFE, Diligentia Groupの社長)は基本的なアドバイスをまとめてくれています。「経験を積むのに、近道はありません。実際に行って理解する必要があります。最大限の見識ですら、実際の経験や地道な勤勉さの代わりにはならないのです。注目されるには、大量に良い仕事をするべきです。そして、それを何回も何回も繰り返し実行することです。」



始まる前に不正を抑止する (Deter that fraud before it begins)


 ACFEの設立の意義とは?もちろん不正の予防であり不正の抑止である。こんなことを以前に聞いたことがあると思う。「でも、どうしたらいいのか?」と言っているCFEも聞いたことがあると思う。強引にハムレットの言い換えをすると、真実はその中にある。

 「予防の手段を取る代わりに、不正事件が起きてから対処する方を選ぶ企業に、私はいまだに多く出くわします。」とPamela Wickes(CFE, CPA, CFF, ABV, Teal Becker & Chiaramonte CPAs PCのためのフォレンジック・アカウンティング・サービスのディレクター)は言う。「一方、最近の企業の中でさらなる不正への認識と適切な職務分掌に対して関心が高まりつつあることを見てきました。つまるところすべては発見能力があるかどうかということなのです。経営者が不正行為は絶対に容認しないという姿勢をみせることが、従業員は空中から監視されているような気がするのです。不正行為を働く可能性のある者を思いとどまらせると方法だと私は考えます。企業に適切な不正対策プログラムを構築することによって、企業の中で関心を高めることを継続して実施しなければいけないのです。企業にとって、予防をすることの方が最もコスト効率が高い方法であるということを理解する手助けを、私たちはしなければなりません。その上、不正実行者と一緒に働いていた従業員が、自分や自社が不正の被害に遭っていたことに、ショックを受けることが多くあります。後日、不正の被害に遭った従業員らに事件中の様子を聞くと、私には容易に危険信号と分かることが、残念ながら彼らにはわからないのです。不正実行の継続期間を軽減するために危険信号への認識を高め続けなければいけないのです。」

 Joshua Shilts(CFE, CPA, CFF, CGMA, Citizens Property Insurance Corporationのためのフォレンジック・オーディットのディレクター)は不正を抑止する新しい方法を発見するために、『確実に』組織の中で改善が見られたと言う。「私が最近就いた二つのポジションでは、不正リスク軽減に向けて積極的に取り組んでいました。その組織では不正を根絶するために特別なデータ分析と監査活動を具体的に利用していました。最近のコンプライアンスと倫理活動への関心が監査や調査とガバナンス活動を強化するために、不正検査士と法定会計士の雇用を生み出しています。」

 Stephanie Wall(the U.S. Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms and Explosivesのフォレンジック・オーディター)は、不正対策の規制をすることはその程度でしかないと言う。「気づくことと、実現可能なかぎり誘惑とリスクを軽減させることが重要であると同様に職場環境の信頼と誠実性を育成することも同様に重要です。経営者の姿勢は、組織の上層部で確立され、時と行動を重ねながら発展させなければいけない基調です。しかし、持続する効果よりも場当たり的な対処を実行するところも少なくありません。」

 Schaeferは不正抑止に向けた新しい方法を発見しようとする進歩が、あまり企業に見られないと言う。「私が一緒に働く多くの組織は不正の抑止のためにさほど時間を費やさない。それどころか、不正が問題であるという注意すべき統計がでていても、事業を立ち上げ、拡大するために時間を割いています。不正が発生したあとに、『どうして私たちの事業にこのようなことが起きたのでしょうか。私は従業員を信頼していた。』などと、たびたび聞かされます。一年に一回、一緒に働いている企業の中に、積極的な取り組みを行っている企業があります。この企業は数年前、巨額不正事件の被害者となったのです。この不正が露見した後で、この企業は不正を予防し、抑止することができる事前対策の方法を選択しました。私は一年に一度か二度だいたい2日間ほど使い、この企業の内部統制に目を通して、選定した領域の調査とその改善への提言を行っています。」



備えなさい (Fixing it)


 2012年度のACFE国民への報告書では内部統制と法律制定に重点を置いているにもかかわらず、職業上の不正、濫用、悪用が増加していることを示している。しかし、前線にいるCFEは不正の拡大を理解しているのでしょうか。

 「最近の数年間に亘る経済状況により、予算が厳しくなったことから、組織が不正を発見しはじめていると私は考えています。」とLeah Wietholter(CFE, Workman Forensicsのオーナー)は言う。「不正は十中八九ずっと起こっていたのですが、資金繰りが厳しい状況になったとき、不正が目立ってきたのです。これが顕著に現れ不正の件数が増加したのです。また、少ない予算の中で不正事例が発見されたので、不正の予防と抑止への資金使途の優先順位が低下してしまった。我々が担当する職業上の不正事例の多くは小規模組織、金融機関、非営利団体を含んでいます。経験上、小規模組織に事業システムと統制を構築する必要性を納得させるのが最も難しいのです。なぜなら、20年来の友人である事務所のマネージャーが『盗みを働くことなどない』と大いに確信しているからです。」けれども、機会があるごとに私たちは小さな企業に継続して、訓練すること、話すこと、注意喚起し、ツールを提供し続けるのです。」

 Thi Tra(CFE, Hill Schwartz Spilker Keller LLCのフォレンジック・アナリスト、共同経営者)は違った見方です。「職業上の不正は増加しています。理由として、技術上の開発、経済危機による財務上のプレッシャーの増加が挙げられます。経営者には企業の利益と従業員の利益のバランスをとるフレキシブルさが必要です。従業員が幸福であれば会社の利益増加のために、より一生懸命に働きます。加えて、新たな技術を採用するときはいつでも、経営者は不正実行者が抜け道を見つける前に、適当な管理統制を確保することが必要です。」

 Malcomは、より哲学的な見解です。「不正防止に向けて我々がいくら努力しようとも、人間が『(物事を)正当化する性質』はなくなりません。欲望または窮状にかかわらずプレッシャーがあれば、ある閾値に達したとき、実施する機会があれば、人は不正行為を働くのです。不正のトライアングルに直面するのです。この行動は法律や不正対策を構築してもなお続きそうです。不正を予防する対策は回避されることがありますし、不正行為を働いたあとの影響を理解していても、たびたび人間の動機や欲望が勝ります。我々の不正対策の努力は有効でないというわけではないのです。不正を実行しづらくするために、継続して、発見の機会を増やし、(犯行後にもたらす)影響が深刻であることを強調しつづけなければなりません。」



ハイテクの専門家になる必要がありますか。 (Should you become a high-tech pro?)


 「すべての分野でエキスパートになるように試みることは徒労です。」とWillinghamは言う。「但し、ハイテクツールの可能性を理解するだけでなく、最善のアプローチ方法をも理解するためには、ハイテクツールの基礎的な技術と知識を多少持ち合わせておくといいでしょう。」

 最近、ハイテクツールを理解することの重要性を再認識する機会があった、とWietholterは、話す。「数か月前、我々の事務所はある企業のIT部門とその支出費用の調査を含む不正検査に従事しました。我々はすぐに支出費用を理解するためにはITの構成部品についても同じくらいわかっていなければいけないことを悟りました。そこで、より複雑な要素の検査をITの専門家と一緒にすることを決定しました。しかし、チームと私は検査の前後関係を理解するためにハイレベルな知識を学ぶ必要がありました。私は、技術に関する知識を高める努力をしつづけています。事件前に、(不正検査において)ハイテク技術の理解することの重要性を気付いていなくても、その事件後、必ずやその重要性に気づいたと思います。」

 効率的な不正検査士になるためには疑似のハイテクのエキスパートになる必要はないとWallは言います。「しかし、不正実行者が使うかもしれない新しい技術を学ぶことは、不正を抑止、防止する方法を考える上で、極めて重要です。技術が非常に早く変化すると同時に、不正スキームもまた変化します。そのため、あいにく不正検査は事前対応より事後対応が多くみられます。」

 Lee(a forensic accountant)は言う。彼が上級学位を決定する時、会計学と情報技術の修士課程を選択した。「今日において我々はITの知識をもっていなければなりません。いつもITの専門家に頼ることはできません。なぜなら問題が上がった時に彼らがいつもそこであなたを助けるためにいるわけではないからです。」



職場で不正検査の支持者 (Fraud examination proponents in the workplace?)



 組織の中で「不正」という言葉は、必ずしも昔ほど汚い言葉ではない。けれども、隙のない統計資料と試作段階の基本的性質や方法で武装された熱心すぎるCFEたちは正しいことを行いたいと思っている経営者と従業員を(怖がらせて)逃がしてしまうリスクを冒すかもしれない。「不正は、生物学的病気を制御・退治する要領で対処されるべき組織的な病気である。」とHubbsは言う。「教育は予防の鍵であります。人は知らなければ、被害者になったり、もしくは不正の影響を受けやすいのです。残念ながら現段階では、不正を予防するために積極的に対峙しているとは思えません。専門家に依頼するのと同様に、定期的なフォローアップ、試験、継続的なモニタリング、その他の適切な手段の実施は、必要です。しかしながら、不正との対峙は、100ヤードの短距離走ではないのです。これは長距離のマラソンなのです。特に不正対策専門家以外の人が、実際に(不正が起こることを)見ていないのに声高な悲観論者と経営者が一緒になって大げさに心配しすぎると、組織の不正に対す努力を損ないかねない。」

 不正検査の支持者を集める最善の方法についてWallは次のように述べた。「変更をしたり、専門家に依頼するのが手遅れになる前に、組織に対して継続的に注意喚起し、コミュニケーションをとることが重要である。誰もが、人は当然最善を行うと思い込み、誰も会社の利益を取ったりしないと思いたがるのです。それゆえに職場で簡単に防ぐことができる内部統制の弱点をたびたび見逃すことがあります。誘惑とリスクを軽減する最善の方法は不正実行者の視点で考えることです。」

 不正検査士の主導により戦略的なアプローチを推奨する人もいます。「職場における不正予防の成功への鍵は模範を示して指導することです。自分の誠実さを示しなさい。」とWindhamは言う。「不正防止の方法と管理を提案すると、同僚が気付き、賛同してもらえるでしょう。機能する統制を構築したのちには、他の人々も乗り気になって後に続くでしょう。」

 Leeによると、職場によっては不正対策の専門家は自分たちの仕事の内容について話せないこともあります。「彼らが言及できることは、職務の包括的な内容のみです。この場合、同僚に不正の兆候を意識させる必要があると私は思います。但し、仲間を圧倒させてはいけません。」

 Schaeferは次のように述べた。「CFEは職場で不正について話すことができます。でも、不正のテーマで会話を独占させてはいけません。最初、先輩や後輩は不正について大っぴらには話しませんでした。しかし、私は不正について話そうと試みています。顧客や仕事に携わっているチームに、どうにかして少しでも不正について考えてもらうようにしています。私の同僚は私をFraudster(不正実行者)と呼びます。もちろん良い意味で!」

 Kahlerは次のように述べた。「専門家として、リスクマネジメント/コンプライアンス方針、手続きや統制が効果的でありさらに現実的であることを保障し、組織のリスクアセスメントに適用した分野をすべて網羅できます。不正検査、経営管理、必要な知識を同僚に伝えるために文書化して合理的に伝達することによって、必ずしも自分の役割の範囲を超えずに且つ、メッセージが伝達中に価値が失われることなく、不正対策の賛成者を得ることができます。」

 Wietholterは不正検査士以外の人に不正の教義を広めるユニークな方法を持っています。それは、ACFEのイベントに参加させることです。「ACFEのセミナーや支部の会合への出席を促すことは、同僚にこの専門分野を紹介するにふさわしい方法になるでしょう。なぜなら、有益な情報をプレッシャーの少ない環境で聞けるのですから。」



みんなは一人のために、一人はみんなのためにある。 (All for one, one for all)


 毎年CFEの会員が数千人ずつ大きくなっているにもかかわらす、不正対策という特定分野に所属しているゆえ、彼らは依然として緊密に結びついたグループのままです。支部の会合、カンファレンス、職場でCFEバッジを見ると、気の合う者同士だとわかる。「一人だけでは不正と戦えない。」とTraは言う。「グループまたは組織内で、書類を精査しているとき、それはつまり同じ目的を持っています。成果をまとめ、一緒になって議論し、危険信号が現れたら、それを解決するときです。CFEは別々の事務所で働いていたり、時に競争相手になったりすることもありますが、同じ家族の兄弟のようなものです。なぜなら同じ敵と戦うために共通のチームスピリットを持っているからです。」

 それにWickesは同調します。「ACFE年次総会に出席して他のCFEに会うと、絆を感じますし、お互いを助けあうことを厭わないという意欲を感じます。」

 「不正検査士は組織と社会をお互いに助けあうことを目的とした特別なグループのような気がします。」Leeは言う。「不正検査士は単に悪い奴を捕まえたいために間違いを見つけることに懸命です。正義が果たされるまでの、すべての舞台裏の作業を行っても構わないのです。努力した分だけ結果を変えることができるのは、大変有益です。」

 KahlerはCFEの嫌われがちな任務を通じて共通のDNAを築くと考えています。「CFEは組織のなかでビジネスを拡大していくことと、財務と信用リスクの予防のために不正とリスクを管理する適切な統制を整えるバランスを理解しています。社内の不正検査部門で働いていても、外部のコンサルタントとして働いていても、財務面に重点を置く場合には、正しいことをするということは、コスト、リソース、時間のどの観点からも、決して楽な方法ではないということを我々は理解しています。」

 Shiltsは、「不正対策を支援するグループのメンバーやその他のビジネスグループ間で共通のスピリットを共有している実感があります。我々は、人事部、特捜班、倫理・コンプライアンス部門と緊密に連携して働きます。最善のサービスを提供するために研修を計画したり、ナレッジや知識を共有します。」と言う。

 Hubbsによると、CFEの職場における地位が高まるにつれ、CFEの間で絆の強まりを感じている。「CFE資格者は増加しています。資格の価値が高まり、より認められるようになりました。最近の不正事件の解決にはCFEが活躍しています。他のCFEが自分の業種にプラスの影響をもたらしていることに喜びを感じます。」

 Windhamも同じ考え方です。「国民は拝金主義、財務不正、国民の信頼を悪用されることにうんざりしています。およそ1980年から2010年までに流行した『不正の黄金時代』はもはや時代遅れです。国民は怒り、心配し、かつてないほどに信頼を寄せていません。第一世代のCFEが開拓したインテグリティのおかげで、今日、CFEはかつてないほど信頼と尊敬のある高い地位を得ています。」



Dick Carozza, CFE
FRAUD Magazine(フロード・マガジン)の編集長を務める。


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