目次 平成24年度税制改正大綱による改正案 VII-2


2 地球温暖化対策のための税の特例措置の導入

 広範な分野にわたりエネルギー起源CO2排出抑制を図るため、全化石燃料を課税ベースとする現行の石油石炭税にCO2排出量に応じた税率を上乗せする「地球温暖化対策のための課税の特例」が設けられます。

(1)税率

 上乗せされる税率は、原油及び石油製品については1キロリットル当たり760円、ガス状炭化水素は1トン当たり780円、石炭は1トン当たり670円とされます。その結果、上乗せ分を合わせた石油石炭税の税率は、次のとおりです。

  原油・石油製品
〔1kl当たり〕
ガス状炭化水素
〔1t当たり〕
石  炭
〔1t当たり〕
現 行 2,040円 1,080円   700円
改正案 2,800円 1,860円 1,370円


(2)経過措置

 上記の改正は平成24年10月1日から実施されますが、経済活動への影響を考慮して、次のとおり所要の経過措置が講じられ、段階的に引き上げられます。

適用時期等 原油・石油製品
〔1kl当たり〕
ガス状炭化水素
〔1t当たり〕
石  炭
〔1t当たり〕
現 行 2,040円 1,080円   700円
平成24年10月1日〜 2,290円 1,340円   920円
平成26年 4月1日〜 2,540円 1,600円 1,140円
平成28年 4月1日〜 2,800円 1,860円 1,370円


(3)免税・還付措置

 ナフサや特定石炭などに適用される原料用途免税・還付の措置は、期限の定めのない「当分の間」措置とされます。また、一定の石炭、重油、軽油については、「地球温暖化対策のための課税の特例」により上乗せされる税率について免除・還付措置が適用されます。

 

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