(1) |
企業グループ内の法人間の合併等が非適格合併等とされる場合 |
[1] |
軽課税国に所在する実体のない外国親会社の株式を対価とすること |
[2] |
合併法人等(存続会社等)にも事業の実体が認められないこと |
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(理由)消滅会社等は実体のある内国法人であり、この段階で譲渡損益を認識しないと、租税回避される可能性があるからです。 |
(2) |
合併等の時の株主に旧株の譲渡益に対して課税される場合 |
[1] |
軽課税国に所在する実体のない外国親会社の株式を対価とすること |
[2] |
合併等が適格合併等に該当しないこと |
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(理由)非適格合併等であっても、存続会社の株式又はその親法人の株式のいずれか以外の資産(例:現金等)が交付されない限り、旧株(消滅会社株式)の譲渡益に対しては課税されませんが、合併等の対価が(1)である場合は、租税回避防止の観点から、適格・非適格の別が問われること になります。 |
(3) |
現物出資が非適格とされる場合 |
[1] |
内国法人が保有する外国子会社(注1)の株式を、軽課税国に所在する実体のない外国親会社(注2)又はその外国親会社に係る外国子会社に現物出資する場合 |
(注1) |
外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)の適用対象となるものに限ります。 |
(注2) |
その内国法人の持分の80%以上を保有するものに限ります。 |
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(理由)実体のある資産等が現物出資され、この段階で譲渡損益を認識しないと、租税回避される可能性があるからです。 |
(4) |
外国法人に留保した所得(*)がその持分割合に応じて、その外国法人の株主である居住者及び内国法人の所得に合算して課税される場合 |
[1] |
内国法人(注1)の株主が組織再編成等により軽課税国に所在する実体のない外国法人を通じてその内国法人(注2)を支配(注3)することとなった場合 |
(注1) |
少数の株主グループによって支配(80%以上の持分保有)されるものに限ります。 |
(注2) |
その内国法人の資産・負債のほとんどすべてを取得した他の内国法人を含みます。 |
(注3) |
80%以上の持分保有 |
*合算対象となる所得には、その外国法人に係る外国子会社のうち、軽課税国に所在する実体のないものに留保した所得も含まれます。 |