| 3.税制改正の経過措置 |
(1) 税制改正における経過措置の適用 従来、購入及び外注委託のソフトウェアは繰延資産として扱われていましたが、平成12年度の税制改正により、平成12年4月1日以降に取得するすべてのソフトウェアを無形固定資産に計上することとなりました。しかし、自社制作のソフトウェアで、平成12年3月31日以前に開発に着手し4月1日以降に取得するものについては、経過措置が適用されます(平12法令附則3)。 すなわち、自社制作のソフトウェアの取得価額は、原則的には制作に要した原材料費、人件費、その他諸経費及び当該ソフトウェアを事業に供するために要した費用の合計額としますが(法基通7−3−15の2)、平成12年3月31日以前に開発に着手し4月1日以降に取得するソフトウェアについては、3月31日以前に支出した費用及び債務として確定した費用は損金処理が認められ、総制作費用からこれらの費用を控除した額をもって取得価額とすることとなります(平12.11.20課法2−19の改正法基通の経過的取扱い(2))。なお、3月31日以前に自社制作により取得し、損金処理をしたソフトウェアについて資本的支出を行った場合は、4月1日以降に支出した費用及び債務として確定した費用を無形固定資産に計上することとなりますので、注意が必要です。 (2) 企業会計上の処理 これに対して、税制改正の経過措置の適用対象となるソフトウェアの企業会計上の処理はあくまで新会計基準に従うこととなるため、販売目的のソフトウェアであれば、製品マスター完成後の機能の改良、強化に要する費用を無形固定資産に計上します。また、自社利用目的のソフトウェアであれば、将来における収益獲得あるいは費用削減が確実と判断できる時点以降に発生した制作費用を無形固定資産に計上します。また、資本的支出については、著しい改良の場合には研究開発費として計上し、それ以外の場合は無形固定資産に計上する必要があります。したがって、平成12年3月31日以前に支出され、税務上損金処理されるべき支出であっても、企業会計上は無形固定資産に計上すべき場合があります。
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